2. 新NISAとiDeCoの使い分け

ここまでの解説で、双方にさまざまな違いがあることがお分かりいただけたと思います。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、どう使い分けるかの考え方を紹介します。

※元本変動リスクを理解した上で、税制優遇制度が適用される「新NISA」か「iDeCo」のいずれかを活用したい場合の考え方です。さまざまな金融商品がありますので一案として参考にご確認ください。

2.1 中期で必要な資金の準備は新NISA

子供の教育費や住宅の購入資金など、必要とするタイミングがそれほど遠くない資金を準備する場合は、新NISAを検討しても良いでしょう。

新NISA「つみたて投資枠」「成長投資枠」の概要

新NISA「つみたて投資枠」「成長投資枠」の概要

出所:金融庁「NISAを知る」

原則、60歳まで引き出し不可であるiDeCoと比べると、新NISAは資金を引き出しやすいのがメリットともいえます。

これから資産形成を始める20歳代〜30歳代の若い方は、新NISAのほうが使い勝手が良いかもしれません。

ただし、投資信託や株式の運用状況によっては、解約時に元本を割り込む可能性があるため注意が必要です。

全資産を新NISAを活用した投資に充てるのではなく、預貯金やその他金融商品にバランスよく配分しながら資産形成を進めていくと安心です。

次の章では、iDeCoの使い道について考えていきましょう。