来たる8月は公的年金の支給月。今回は、6月・7月分が振り込まれます。年金暮らしの世代のみなさんにとっては2カ月に一度の待ち遠しい日ですね。
さて、現役世代の方の中には、「自分は将来年金をどのくらいもらえるのか」「公的年金だけで老後を暮らしていくことは果たしてできるのか」と、漠然とした不安をお持ちの方も多いでしょう。
今回は、厚生年金・国民年金の年齢別平均月額や、その個人差など焦点を当ててみていきます。私たちにもいつか訪れる年金生活をイメージしながら、老後に向けて何をすべきかを考えていきましょう。
1. 【図解で説明】公的年金は2階建て《国民年金+厚生年金》
現役時代の過ごし方・働き方で、加入する年金は「国民年金」か「厚生年金(国民年金を含む)」と異なります。そのため、老後に受け取る年金額にも大きな違いが出てきます。
まずは公的年金の仕組みを簡単に確認しておきましょう。
この図のように、国民年金とその上に厚生年金が位置することから、公的年金は「2階建て」と言われています。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本に住む20歳以上60歳未満の全員が加入
- 保険料は一律(2024年度:月額1万6980円)
- 保険料納付期間に応じて、将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが国民年金に上乗せする形で加入
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて、将来もらえる年金額が決まる
国民年金と厚生年金では加入対象者・年金保険料・年金額の計算方法が違います。現役時代の年金加入状況は、働き方や立場によって人それぞれ。それが、将来の年金額を大きく左右するのです。
次では、今のシニア世代が実際に受け取っている厚生年金・国民年金の月額データを整理していきます。