2. 「電気代の費用」「家電製品の1日での電力消費割合」の現状とは

総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」から、2023年の二人以上世帯の電気代は平均月額1万2265円とわかります。

ただしこの数値は、2人以上の世帯全てを含んでいます。

たとえば夫婦共働き世帯で在宅時間が少ない世帯も組み込まれるため、その点を加味しておくべきでしょう。

夫婦ともに65歳以上のシニア世帯の場合、日中家にいる時間が長いと考えられます。

シニア世帯の電気代は、平均よりも高い傾向にあるといえるかもしれません。

2.1 家庭における家電製品の1日での電力消費割合:夏場はエアコンが最多、何割?

家庭ではどのような内訳で電力を消費しているのでしょうか。

資源エネルギー庁のデータから、夏季に限定して内訳を見ていきましょう。

【写真全4枚中1枚目】家庭における家電製品の一日での電力消費割合。2枚目では、65歳以上無職夫婦世帯の家計収支を掲載。

家庭における家電製品の一日での電力消費割合

出所:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

2.2 夏季の電力消費、エアコンは34.2%でトップ

エアコンが3割以上を占めることとなりました。次いで、冷蔵庫、照明と続きます。

【内訳】消費電力の割合(夏季の場合)

  • エアコン:34.2%
  • 冷蔵庫:17.8%
  • 照明:9.6%
  • 給湯:6.1%
  • 炊事:6.5%
  • 洗濯乾燥機:2.3%
  • 温水便座:0.5%
  • テレビ・DVD:4.6%
  • パソコン・ルーター:1.0%
  • 待機電力:6.0%

消費電力の3割以上を占めるエアコンには、省エネ機能が付いている製品も多く見受けられます。

買ってから年数が経過している場合、買い替えた方が電気代も安く抑えられるかもしれませんね。

年金以上の給与もある現役世代、とくに共働きの場合は電気代の負担はそこまで大きな問題ではないかもしれません。

しかし、年金が主な収入源となるであろう老後に向け、電気代など必ずかかってくる出費を意識するのは大切な心がけ。ざっくり大まかにでも、負担する金額のイメージを持っておくことが重要でしょう。

次の章では、実際に年金で暮らすシニアたちの電気代をはじめとする生活費について見ていきましょう。