6. 【厚生年金】何年受給すれば保険料の元が取れる?

70歳まで厚生年金に加入すれば受給額を増やせますが、支払った保険料よりも受給金額が少なければ、損してしまいます。

厚生年金を何年受給すれば、支払った保険料の元を取れるのでしょうか。加入年数ごとに平均標準報酬額別で試算してみました。

6.1 加入期間30年の場合

  • 20万円:7.1年
  • 25万円:7.8年
  • 30万円:8.5年
  • 35万円:9.0年
  • 40万円:9.5年
  • 45万円:9.9年
  • 50万円:10.3年

6.2 加入期間40年の場合

  • 20万円:6.5年
  • 25万円:7.5年
  • 30万円:8.2年
  • 35万円:8.9年
  • 40万円:9.4年
  • 45万円:9.9年
  • 50万円:10.3年

6.3 加入期間50年の場合

  • 20万円:6.1年
  • 25万円:7.1年
  • 30万円:8.0年
  • 35万円:8.7年
  • 40万円:9.3年
  • 45万円:9.9年
  • 50万円:10.3年

おおむね10年程度受給すれば、支払った保険料の元を取れます。

70歳まで加入した場合は、長くて約50年間加入することになるため、80歳まで生きていれば支払った保険料以上の金額を受給できます。

7. 年金を増やす「繰下げ受給」という方法も

年金受給額を増やす方法として、年金の「繰下げ受給」があります。

繰下げ受給は、年金の受け取り開始年齢を遅らせることで、年間で受け取れる年金額を増やす受給方法です。

繰下げできる期間は66歳以後75歳までです。1ヶ月繰下げるごとに0.7%年金が増額されます。繰下げ期間が5年であれば42%、最長の10年間であれば84%年金が増えます。

ただし、65歳以後に厚生年金保険に加入していた期間がある場合は、増額の対象外です。

また、老齢厚生年金の額と給与・賞与の額に応じて、年金の一部または全額が支給停止となる在職老齢年金でカットされた厚生年金も、増額できません。

もし繰下げ受給をするのであれば、65歳になる前に厚生年金保険から抜けるとよいでしょう。