帝国データバンクは2025年7月31日、「価格改定動向調査(2025年8月)」を発表しました。

それによると8月に1010品目の食品が値上げされることが明らかになりました。内訳は「調味料」(470 品目)が最多となり、また「乳製品」(281 品目)は加工向け生乳取引価格の引き上げをうけて一斉に値上げとなりました。

こうした物価上昇が続く中、「老後の資金まで手が回らない」と感じる人も少なくないかもしれません。

では、老後の生活資金はいつから準備を始めるべきなのでしょうか。

今回は、50歳から老後資金づくりを始めた場合を想定し、新NISAを活用したシミュレーションをご紹介します。老後資産として2000万円を目指せるのか、一緒に考えてみましょう。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは?どんなメリットがあるのか?

そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。
昨年は「新NISA」となり注目度が集まりました。

1.1 新NISAとは何か

2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。

では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。

それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。

通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。

【写真全6枚中1枚目】新NISA「非課税」のしくみ、積立投資シミュレーション結果を見る!

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。