不動産メディアを運営している「株式会社AZWAY」は、2023年4月9日から5月11日までの期間に20歳代から60歳代以上までの男女393人を対象にインターネットで調査を行いました。

調査によると、家づくりで失敗したところがあると回答した人は約8割にものぼります。

失敗したところは「間取り」が73人で最も多く、次いで「収納が少ない」(54人)、立地や環境(36人)と続いています。

住宅プランは、設計を行なっている時点では十分に検討したつもりであっても、実際に住んでみると後悔することが数多くあります。

満足度の高い家を建てるためには、過去に家を建てたことがある方の失敗事例や成功事例を参考にすることが欠かせません。

国土交通省住宅局「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅を建てる際の「情報収集」として76%の人がインターネットを活用しているようです。

そこで今回は、東京都で「2900万円の注文住宅」を建てた夫婦の後悔した点と満足した点を紹介したいと思います。

この事例は次のような方の実際の体験談となります。

  • 【居住地】    東京都
  • 【購入金額】   2900万円
  • 【現在の年齢】  40歳代
  • 【購入時の年齢】 40歳代

ぜひマイホームを建てる際の参考にしてください。

1. 注文住宅で後悔したポイント1:リビングに窓をつけすぎてしまった

【写真1枚目/全3枚】注文住宅で後悔したポイント1:リビングに窓をつけすぎてしまった…その他の後悔ポイントも続けて紹介1/3

暑がっている女性の写真

monzenmachi/istockphoto.com

窓が多いと、たっぷりと自然光が差し込んで明るくて風通しのよい部屋になり、庭の風景を楽しむことができるようになります。

一方、外部からの視線が気になって落ち着かない空間になってしまうこともあります。

また、断熱対策や防犯対策が必要になり、窓の配置や大きさによっては家具の設置場所や収納スペースの場所が限られてしまいがちです。

一般的には耐震強度の上でも不利になるため、窓の数は意外と重要なポイントです。

窓の位置や数、大きさなどを決める際には、家具の配置計画や家の耐震強度などと併せて検討する必要があります。

2. 注文住宅で後悔したポイント2:玄関から見える景色

「玄関ドアを開けるとすぐにリビング、キッチンが丸見え。来客時に目立つので恥ずかしい」

玄関から続く廊下をなくすことでその分限られた広さを有効活用できるようになるので、同じ床面積の家であっても他の部屋を広くすることが可能になります。

また、建築コストを抑えることができるのもメリットといえるでしょう。

一方で、玄関からリビングやキッチンが丸見えになってしまうので、来客時のことを考えると常に綺麗な状態を保っておく必要があります。

また、玄関ドアの開け閉めの度に外の空気が直接侵入してくるため、部屋の気密性や断熱性を高める必要が生じます。

したがって間取りを決定する際には、このようなメリットとデメリットをあらかじめ頭の中に入れておくことが大切です。

3. 注文住宅で後悔したポイント3:2階の和室が不要だった

注文住宅で後悔したポイント3:2階の和室が不要だった2/3

和室の写真

Torsakarin/istockphoto.com

「2階の部屋のひとつを和室にしたが、布団では眠りづらく、結局畳の上にシートを敷いてベッドで寝ている」

和室には畳の「い草」によるリラックス効果や漆喰、砂壁等による調湿効果が期待できるため、日本人なら和室を作っておきたいと考える人も多いです。

メリットも多い一方で、畳は家具の重みで跡がつきやすく、ダニやカビの温床になりやすいといったデメリットもあります。

また布団を敷いて寝る場合には布団を片付ければ部屋を広く使えるのがメリットですが、ベッドで寝るならメリットは半減してしまいます。

これらのことを事前によく理解した上で、和室を設けるべきかどうか考えるべきでしょう。

4. 注文住宅で後悔したポイント4:2階のベランダのサイズを見誤った

「2階にベランダを作ったが、サイズが中途半端で使いにくい」

ベランダは単に洗濯物を干す場所というほかに、子供の遊び場、家族団らんの場所、ガーデニングを行う場所などの用途があります。

また、1階と2階では同じサイズでも目線の高さの違いから、サイズ感をイメージしにくいこともあります。

ハウスメーカーの担当者や設計士との打ち合わせの中で、平均的なサイズ感や、使用用途に応じたサイズ感を聞いておき、すり合わせておくとよいでしょう。

5. 注文住宅で後悔したポイント5:キッチンの壁材選び

「キッチンの油跳ねする部分の壁は、タイルなどの掃除しやすい素材にすれば良かったです…」

キッチンの壁材として使われる素材には、燃えにくいことや水に強いことが必要になりますが、汚れの付きやすいコンロ周りでは、さらに手入れがしやすいことが求められます。

これらの条件を全て満たすものには、タイルや不燃化粧板・ステンレス・ホーローなどのキッチンパネルと呼ばれている建材があります。

タイルは目地が汚れやすいので、掃除のしやすさを最優先するのであればキッチンパネルがおすすめです。

次章からは、注文住宅で「満足しているポイント」についてご紹介します。

住宅の専門家である筆者の経験から、さまざまなアドバイスを交えて解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

6. 注文住宅の満足ポイント1:玄関スペースを大きくした

注文住宅の満足ポイント1:玄関スペースを大きくしたら褒められた!3/3

玄関で話を聞く女性の写真

itakayuki/istockphoto.com

「玄関を大きく作ったので靴がたくさん置いてあっても邪魔にならず、来客時にも褒めてもらえるのが嬉しいです」

「玄関は住まいの顔」といわれるように、家の印象は玄関と外観で判断されることが多いようです。

玄関が広くて大きいと、来客からの印象が良いばかりでなく靴を楽に脱ぎ履きすることができ、小さな子どもがいても快適に外出の準備をすることができます。

また大型の玄関収納を設置することも可能なので、散らかりがちな玄関もすっきりと片付くことでしょう。

家族に車いすや松葉杖などを使用している人がいても動きやすいので、将来介護が必要になった時にも安心です。

7. 注文住宅の満足ポイント2:壁をビニールクロスでおしゃれに

「壁をおしゃれなビニールクロスにしているので、洋風な雰囲気が気に入っています」

ビニールクロスは、ほかの仕上げ材と比較して安価ながらも色柄やデザインが豊富で、部屋のイメージに合わせて選択することができます。

シンプルな単色物から石目調や木目調、織物調、プリント柄のほかに、子ども向け
のキャラクターとのコラボ商品などさまざまな種類があります。

また張り替えが容易なので、手軽に部屋の模様替えを行うことができます。

8. 注文住宅の満足ポイント3:掃除しやすさを重視!洗面所周りもタイルにした

「風呂場だけでなく洗面所周りも全てタイル張りにしたので、掃除しやすい」

タイルは素材自体が非常に硬くて頑丈なので傷がつきにくく、汚れも目立たないので掃除の手間を省くことができます。

ただしタイルの隙間を埋める目地は比較的汚れが付きやすく、カビの温床にもなりやすいので、10年程度で目地の補修などが必要になることを押さえておきましょう。

9. 注文住宅の満足ポイント4:勝手口を作ったこと。帰宅した子どもを即風呂へ!

「洗面所の横に勝手口を作ったので、汗だくで帰宅した子どもたちを勝手口から直接浴室に連れていけるのが便利です!」

勝手口があると買い物帰りの荷物や生ごみなどを、玄関を経由しないで部屋の中に出し入れすることができるので便利です。

また子どもが泥だらけで帰宅しても、玄関を通らずに家の中に入れることができます。

一方で、勝手口は道路から見えにくい場所に設けられることが多いので、その場合には防犯対策が欠かせません。

10. 注文住宅の満足ポイント5:2階にシャワーを設置!時間を気にせずお風呂に入れる

「2階にもシャワールームとトイレを設けたので、1階で寝ている人を起こすことなく気軽にシャワーやトイレを利用できるのが良いです」

家族の中に帰宅時間が遅い人や夜遅くまで家で仕事をしている人がいる場合には、2階にもトイレやシャワールームがあると便利です。

ただし水回りは建築コストが嵩むので、本当に必要なものなのかどうかを事前に良く検討しておくことが大切です。

11. まとめにかえて

マイホームを建てることは多くの人にとって一生の中でも何度もあることではないので、簡単に失敗する訳にはいきません。

そのため住宅会社の営業マンや設計士と何度も打ち合わせを重ね、デザインや間取り、仕様、設備にこだわるという方がほとんどでしょう。

ところが実際に完成した家に住み始めてみると、後悔する人が多いのが現状です。

こういったことからも、過去に家を建てたことのある人の体験談は非常に参考になります。

理想の家のカタチは人によって異なりますが、他の人の体験談を自分の住まいづくりに役立てることがマイホームづくりを成功させる一番の近道です。

参考資料

亀田 融