団地に住んでいる方のなかには、断熱対策がわからず夏と冬の住環境に困っている方が多くいます。

50〜60歳代以上の高齢になると、暑さ・寒さが厳しい団地の住宅環境では体力的にも暮らしにくいのではないでしょうか。

本記事では、団地に住んでいる50〜60歳代の方にも可能な断熱対策を、住まいのプロである筆者が解説します。

健康被害を最小限に抑え空調も効きやすくなり、快適な環境で暮らせるようになります。

1. 今すぐ試したい、団地の断熱対策6つ~夏は涼しく、冬は温かいお部屋で快適なスペースを~

団地の断熱対策は、6つの方法があります。

  • 厚手のカーテンを設置する
  • カバー付きカーテンレールを設置する
  • 断熱シートを使用する
  • 床にカーペットを敷く
  • 二重サッシにする
  • 断熱材を入れる

次ページからくわしく紹介していきます。

2. 今回紹介する団地の断熱対策

 

次のページから各活用術についてくわしく解説していきます。

3. 団地住まいの断熱対策1:厚手のカーテンを設置する

空気が流入する場所は「窓」が最も多いため、窓周りの断熱対策を重点的に行いましょう。

厚手のカーテン生地を選ぶと、空気の移動を防ぎやすいです。

夏は部屋の冷気を、冬は暖気を逃がしにくくなり空調の効果を改善できます。

一方で、カーテンのサイズはきちんと窓を覆うサイズでなければ効果がありません。

幅と丈の長さを確認して適切なサイズを用意しましょう。

好みのデザインで厚手のカーテンがない場合、オーダーで裏地付き加工すると二重生地になり、さらに断熱効果が上がるのでおすすめです。

4. 団地住まいの断熱対策2:カバー付きのカーテンレールを設置する

カーテンレールの上部には隙間があります。

隙間から空気の流入が発生するため、カバー付きのカーテンレールを設置しましょう。

既にカーテンレールがあり、買い替えて新たな設置が困難な場合、上部を別のもので塞ぐことも効果的です。

5. 団地住まいの断熱対策3:断熱シートを使用する

賃貸住宅でも窓に設置できる断熱シートがあります。

断熱シートとカーテンを併用すると、空気の移動を大きく抑えられるためおすすめです。

一方で、断熱シートを設置すると窓の外が見えにくくなる可能性があります。

断熱シートのデザインに注意して、透け感があるものを選びましょう。

断熱シートのなかには、団地などの賃貸物件には使用できないものがあります。

購入前に注意書きなどを必ず確認してください。

6. 団地住まいの断熱対策4:床にカーペットを敷く

団地は壁だけでなく、床にも断熱材がない場合があります。

床から外気が入るのを低減するために、カーペットや絨毯を敷きましょう。

ウール100%などの天然素材がおすすめです。

冬は暖かく夏はさらっとしているので、冬に寒くなりやすい団地にうってつけです。

自然素材でなくとも、カーペットや絨毯などなにか敷いて断熱対策をしましょう。

7. 団地住まいの断熱対策5:二重サッシにする

分譲団地を購入している方は、賃貸と違って自由にリフォームできます。

費用はかかりますが窓を二重サッシにすると空気の層ができるため、空気の出入りを大きく抑えられます。

厚手のカーテンも並行して設置するとエアコンの効率が上がり、節電にもなるでしょう。

8. 団地住まいの断熱対策6:断熱材を入れる

すでに団地を購入された方には、リフォームして断熱材を入れるのが最も効果的です。

断熱材や二重サッシを設置すると高い断熱効果を得られるため、快適な住環境を実現できます。

団地は購入時に建物や内装が古くなっていることが多いので、家全体をリフォームする前提で購入しましょう。

この方法は最も費用がかかりますが、優れた断熱効果と快適な住まいを手に入れられます。

9. 団地はなぜ寒いのか?

団地は、鉄筋コンクリート造の建物が多いです。

鉄筋コンクリートは、「外気の熱を通しやすく、通気性が悪い」という性質があります。

断熱材が入っていないことも多いため、団地の部屋は快適な温度を保てずに夏は暑く、冬は寒い部屋になってしまうのです。

10. 断熱するとどのような効果があるのか?

断熱対策を施すと、6つの効果が期待できます。

  • 空気の流入を抑える
  • エアコンの効率を改善できる
  • 節電効果がある
  • 室温を維持でき快適に過ごせる
  • 湿気・結露・カビ対策になる
  • ヒートショックを予防できる

気になるポイントをくわしく見ていきましょう。

10.1 エアコンの効率を改善できる

断熱対策をすると、外気の流入と室内空気の流出を防止できます。

エアコンの暖気(冷気)が逃げないため、効率よく室内の気温が一定になります。

設定温度も緩和できるため、節電にもなるでしょう。

室内の気温を一定に維持できるため、暑い・寒いなどで気が散ることもなく快適に過ごせます。

10.2 湿気・結露・カビ対策になる

断熱できると、カビが発生しにくくなり健康によい清潔な空間を作れます。

断熱効果が高いと、部屋の中と外の温度差が小さくなるためです。

温度差が小さいと空気が壁や窓に触れて冷やされにくくなるので、結露して水滴が発生しにくくなります。

水滴が発生しないので、カビが繁殖する状態になりません。

例えば、「結露した窓にカーテンが触れて、濡れた状態が続きカビが発生する」ということが起こりにくくなるのです。

10.3 ヒートショックを予防できる

ヒートショックは、気温の変化による血圧の変動が原因で発症します。

暖房であたたかくなったリビングから、気温の低い洗面所へ移動したときなどに起こりやすい症状です。

心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす可能性があるため、注意しなければいけません。

特に50〜60歳代以上の高齢の方は、体温調節機能が低下していることがあるため要注意です。

断熱対策が施されている住宅では、室内の気温差が少ないため発生する可能性を低減できるでしょう。

11. 現在の日本の住宅事情

2024年4月30日、総務省より「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」が発表されました。

同調査によれば、日本の総住宅数は2018年から4.2%(261万戸)増となる6502万戸(2023年10月1日現在)でした。

総住宅数は1978年より右肩上がりに伸びており、増加率についても2018年の2.9ポイントから4.2ポイントへ上昇しています。

空き家率も13.8%と過去最高で、900万戸の空き家が存在しているのが日本の住宅の現状です。

12. 快適な団地住まいは断熱対策から

団地の断熱対策は、50〜60歳代の方々にとって快適さを左右する重要なポイントです。

以下のように、手軽な方法から本格的なリフォームまでさまざまな対策方法があります。

  • カーテンを厚手のものにする
  • カバー付きのカーテンレールを設置する
  • 断熱シートを使用する
  • 床にカーペットを敷く
  • 二重サッシにする
  • 断熱材を入れる

高齢の方々にとっては、断熱効果の高い住居にするとヒートショック予防など健康面で大きなメリットがあります。

日々の生活を快適にするために、断熱対策を検討してみてください。

参考資料

LIMO編集部