9. 団地はなぜ寒いのか?

団地は、鉄筋コンクリート造の建物が多いです。

鉄筋コンクリートは、「外気の熱を通しやすく、通気性が悪い」という性質があります。

断熱材が入っていないことも多いため、団地の部屋は快適な温度を保てずに夏は暑く、冬は寒い部屋になってしまうのです。

10. 断熱するとどのような効果があるのか?

断熱対策を施すと、6つの効果が期待できます。

  • 空気の流入を抑える
  • エアコンの効率を改善できる
  • 節電効果がある
  • 室温を維持でき快適に過ごせる
  • 湿気・結露・カビ対策になる
  • ヒートショックを予防できる

気になるポイントをくわしく見ていきましょう。

10.1 エアコンの効率を改善できる

断熱対策をすると、外気の流入と室内空気の流出を防止できます。

エアコンの暖気(冷気)が逃げないため、効率よく室内の気温が一定になります。

設定温度も緩和できるため、節電にもなるでしょう。

室内の気温を一定に維持できるため、暑い・寒いなどで気が散ることもなく快適に過ごせます。

10.2 湿気・結露・カビ対策になる

断熱できると、カビが発生しにくくなり健康によい清潔な空間を作れます。

断熱効果が高いと、部屋の中と外の温度差が小さくなるためです。

温度差が小さいと空気が壁や窓に触れて冷やされにくくなるので、結露して水滴が発生しにくくなります。

水滴が発生しないので、カビが繁殖する状態になりません。

例えば、「結露した窓にカーテンが触れて、濡れた状態が続きカビが発生する」ということが起こりにくくなるのです。

10.3 ヒートショックを予防できる

ヒートショックは、気温の変化による血圧の変動が原因で発症します。

暖房であたたかくなったリビングから、気温の低い洗面所へ移動したときなどに起こりやすい症状です。

心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす可能性があるため、注意しなければいけません。

特に50〜60歳代以上の高齢の方は、体温調節機能が低下していることがあるため要注意です。

断熱対策が施されている住宅では、室内の気温差が少ないため発生する可能性を低減できるでしょう。