公務員の給与や賞与に関する話題は、社会全体の賃金動向を映す指標として注目されやすく、今年もその内容に関心が集まっています。

特に1月は、新しい年のスタートとともに「冬のボーナスの結果」や「今年の給与改定の見通し」に注目が集まる時期です。お正月休みが明け、家計やライフプランを見直すタイミングとしても、公務員の給与制度は気になるテーマではないでしょうか。

国の給与制度は民間企業とは異なる仕組みで運用されており、人事院勧告や法律改正の動向によって支給額が変わる点が特徴です。

本記事では、最新の冬季ボーナスの概要に加え、国家公務員の退職金がどのように決まるのかを、退職理由別・勤続年数別のデータからわかりやすく解説します。

公的給与制度の仕組みを知ることで、長期的なキャリア形成やライフプランを考える際の参考になるでしょう。

1. 【国家公務員】2025年冬のボーナスは平均「約70万円」で2.7%減

2025年冬に支給された国家公務員の期末・勤勉手当(いわゆる冬のボーナス)は、平均支給額がおよそ70万円となり、前年から減少しました。

内閣官房が公表した資料によると、2024年冬の平均支給額は約72万2000円でしたが、2025年は約70万2200円となり、1万9800円(約2.7%)のマイナスです。

近年は民間企業の賞与水準が上昇傾向にある一方で、国家公務員の冬のボーナスは減額となりました。

減少の主な要因として挙げられているのが、2025年12月期の期末・勤勉手当について、人事院勧告に基づく給与法改正法案が成立していないことです。

あわせて、国家公務員全体の平均年齢が低下していることも、平均支給額を押し下げる要因とされています。

国家公務員の賞与は制度や法改正の動向に左右されやすく、民間企業とは異なる動きを見せる点が特徴です。今回の結果は、そうした制度面の影響が数字に表れたものといえるでしょう。

2. 国家公務員の定年退職金は平均約2160万円

続いて、国家公務員の退職金について見ていきます。

国家公務員の退職金は、退職理由によって金額が大きく異なります。退職理由別の平均支給額は以下のとおり。

退職理由別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額2/4

退職理由別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額

出所:内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」

2.1 【退職理由別】常勤職員の平均支給額はいくら?

  • 定年:2160万1000円
  • 応募認定:2470万3000円
  • 自己都合:345万4000円
  • その他:263万円
  • 計:1094万3000円

2.2 【退職理由別】うち行政職俸給表(一)適用者の平均支給額はいくら?

  • 定年:2148万8000円
  • 応募認定:2277万円(22770千円)
  • 自己都合:331万5000円
  • その他:210万円
  • 計:1389万6000円

退職理由が定年および応募認定の場合、それぞれ退職金は2000万円を超えています。

ただし、この金額はあくまでも平均額であり、勤続年数や職種などによって大きく異なることを理解しておきましょう。

続いて、勤続年数別の平均支給額を見ていきます。

3. 【勤続年数別】国家公務員の退職金の平均支給額

内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」から、勤続年数別の平均支給額を見てみます。

3.1 【勤続年数ごと】常勤職員の退職金はいくら?

【常勤職員】勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額3/4

【常勤職員】勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額

出所:内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」

  • 5年未満:169万1000円
  • 5年~9年:394万円
  • 10年~14年:729万円
  • 15年~19年:855万8000円
  • 20年~24年:1366万円
  • 25年~29年:1581万4000円
  • 30年~34年:2030万3000円
  • 35年~39年:2328万6000円
  • 40年以上:2246万4000円

3.2 【勤続年数ごと】うち行政職俸給表(一)適用者の退職金はいくら?

【うち行政職俸給表(一)適用者】勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額4/4

【 行政職俸給表(一)適用者】勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額

出所:内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」

  • 5年未満:86万8000円
  • 5年~9年:376万3000円
  • 10年~14年:768万8000円
  • 15年~19年:1023万7000円
  • 20年~24年:1510万円
  • 25年~29年:1658万8000円
  • 30年~34年:2061万円
  • 35年~39年:2216万6000円
  • 40年以上:2158万4000円

※「x」は、当該数字を秘匿したことを示す。

退職理由が定年の場合、「勤続年数30年以上」で退職金の平均支給額が2000万円を超えています。

4. まとめにかえて

国家公務員の冬季ボーナスは、制度改正や人事院勧告の動向に左右されるため、民間企業とは異なる動きが見られるのが特徴です。

今回も制度面の影響が反映された結果となりました。また、退職金については退職理由や勤続年数によって大きく差が生じ、特に長期勤務の場合に手当額が高くなる傾向が明確に示されています。

公務員制度は給与や退職金が細かく規定されている一方で、法改正の影響を受けやすいため、最新情報を継続的に確認することが大切です。

将来の働き方やキャリアを考えるうえでも、公的データを踏まえて制度の特徴を理解しておきましょう。

参考資料

加藤 聖人