5. 【老後資金】運用の世界にも存在する「非課税」の制度を紹介
非課税で積立投資できる主な制度をご紹介していきます。
5.1 NISA(新NISA)
通常、投資信託などの金融商品に投資を行った場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当には約20%の税金がかかってきます。
しかし、NISA口座で投資を行えばそれらがかからず非課税で運用することができるのです。
2024年1月から新制度が開始し、「つみたて投資枠」「成長投資枠」の併用が可能となりますが、積立投資は文字通り「つみたて投資枠」で行っていく制度となっております。
5.2 確定拠出年金
確定拠出年金には事業主が従業員の福利厚生として導入している「企業型確定拠出年金」と、個人で加入して行う「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」があります。
どちらも、運用時の利益が非課税となっており、受け取り時も税制優遇措置があります。
また「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」には支払った掛け金の分所得が減少するため、所得税、住民税が少なくなる節税効果も期待できます。
どちらにもメリット・デメリットがありますので自分に合った制度でスタートさせることが大切となってきます。
併用も可能ですので資金に余裕があれば両方利用してもよいかもしれませんね。
6. まとめにかえて
基本的には前年の所得をもとに判断される「住民税非課税世帯」。
ただし、現時点での所得が少ないケースであっても、必ずしも住民税非課税世帯の適用を受けられるとは限らないと理解しておく必要があります。
ちなみに、課税世帯を対象に6月より一人あたり4万円の定額減税(年収2000万円超の世帯は対象外)が行われる予定。この情報についても、きちんと確認しておきたいところですね。
食品や生活必需品の値上がりは続くと考えられます。取りこぼしのないよう、公的機関の動向に注視しておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「第14回社会保障審議会年金部会」
- 総務省「個人住民税」
- 東京都主税局「個人住民税(税金の種類)」
- 内閣府「物価・賃金・生活総合対策本部(第8回)議事次第」2023年3月22日
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 東京都「個人住民税」
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LIMO(笹村夏来)「65歳以上シニアの35%が「住民税非課税世帯」に該当…条件に含まれない貯蓄額はいくらある?」
※上記記事の数字を一部引用しています
西村 翼