国立社会保障・人口問題研究所は、2024年4月12日に「日本の世帯数の将来推計」をまとめました。
その結果、2050年の生涯未婚率は男性36.5%、女性27.1%と、およそ半数が「おひとり様」になると推計しています。
では、実際に40歳代と50歳代で独身の場合、いくら貯蓄をしているのでしょうか。
今回は、おひとり様の貯蓄実態について解説します。
記事の後半では、収入から貯蓄に回す理想的な割合や、効果的な貯蓄のポイントを解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
1. おひとり様の貯蓄実態
金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、単身世帯の貯蓄実態を確認しましょう。
40歳代と50歳代で、貯蓄額に違いや特徴があるのか確認します。
1.1 40歳代の貯蓄実態
40歳代の貯蓄額は、平均で559万円でした。
全年代の平均額が941万円なので、平均額より下回っています。
貯蓄額別の割合は、以下の通りです。
金融資産のない40歳代は40.4%で、およそ10人に4人が貯蓄のない結果となりました。
100万円未満の貯蓄額の割合と合わせると、全体の51.5%になります。
全体の半数以上が貯蓄100万円未満であり、実際に、中央値は47万円でした。
そのため、40歳代は貯蓄に回せていない人が多いといえるでしょう。
1.2 50歳代の貯蓄実態
50歳代の貯蓄額は、平均で1391万円でした。全年代の平均額が941万円なので、平均額より上回っています。
貯蓄額別の割合は、以下の通りです。
40歳代と比べて、50歳代で貯蓄額が3000万円以上ある人の割合は9.3%と、約2.1倍の結果となりました。
一方で、金融資産非保有の割合が38.3%で、およそ3人に1人が貯蓄がありません。
貯蓄が100万円未満の割合と合わせると、全体の49.5%にのぼります。
つまり、50歳代は「貯蓄がさらに増える人」と「貯蓄が増えない人」の差が、40歳代に比べてさらに広がっているといえるでしょう。
以上から、40歳代と50歳代ともに、全体の半数が貯蓄が100万円未満となった結果となりました。
では、実際に将来の貯蓄を増やすために、手取りからどれくらいを貯蓄に回すべきなのでしょうか。
手取りから貯蓄に回す理想的な割合を確認しましょう。