この記事の重要ポイント!
- 居住価値とは「あなたにとって、どれくらいその物件が住み心地よく過ごせるか」ということ
- 資産価値とは「あなたのマンションが売りに出された時、どれほど多くの人がそのマンションを欲しがるか」ということ
- 中古マンションの選び方は居住価値と資産価値という視点で優先度をつけておくことがベストプラクティス
一般的に中古マンションを探すときに注目するポイントは、
- 金額
- 広さ
- 室内の状況
- 駅からの距離
- 築年数
- 階数の高さ、眺望
などが挙げられます。
中古マンションの選び方の軸としては、
- 居住価値
- 資産価値
という2つに分けることができます。居住価値とは「いかに住み心地が良いか」ということを示します。
一方、資産価値とは「どれほど需要があるか」ということを示し、最寄駅からの距離の近さは資産価値にもっとも大きな影響を与えます。
そして、この2つの選び方の指標は、似ているようで異なるものです。
例えば、あなたがおしゃれなデザイナーズマンションを検討し、とても気に入っているとしましょう。あなたにとって、そのデザイナーズマンションは好みのデザインが採用されており、居住価値が高いです。では、そのデザイナーズマンションを欲しがる方はどれほどいらっしゃるのでしょうか?これが、資産価値に対する視点です。
つまり、居住価値というのは、あなたの主観的な物件に対する評価であり、資産価値というのは客観的な需要の程度を表します。
必ずしも居住価値と資産価値は一致しないのです。
これから購入する中古マンションを「終の住処」とするのであれば、居住価値だけを考えることで全く問題ないでしょう。
しかし、良い・悪いに関係なく人生では予期せぬことが起こる可能性があります。その時に備え、居住価値を重視しつつも、資産価値を考慮しておくことで将来のリスクに備えるという考え方も可能です。
今回は中古マンションの選び方として、「居住価値」と「資産価値」という2つの観点から実際にどのように物件を見る眼を養っていけば良いのか、「中古マンション本当にかしこい買い方・選び方」の著者である針山が、徹底解説します!
この記事を書いている人:株式会社ハウスマート代表取締役 針山昌幸
一橋大学で経済学を学ぶ。大学卒業後、大手不動産会社で不動産仲介、用地の仕入、住宅の企画など幅広く担当。顧客の利益が無視された不動産業界の慣習や仕組みを変えたいと志す。株式会社ハウスマートを設立し、代表取締役社長に就任。顧客本位の不動産サービスを多数展開している。著書「中古マンション本当にかしこい買い方・選び方」がAmazonランキング・ベストセラー1位(マンションカテゴリー)を獲得。会社経営を執り行う傍ら、テレビや雑誌への出演など、マンション専門家としての活動も行う。