2023年11月29日、物価高への経済対策として「住民税非課税世帯」への7万円現金給付についての補正予算が可決成立しました。自治体により進捗はまちまちですが、給付処理が進められています。
住民税非課税世帯は一般的に「所得が低い世帯」が該当し、該当した世帯はあらゆる優遇措置や支援を受けられます。
では具体的に、住民税非課税世帯が受けられる優遇措置や支援策にはどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、2023年度「住民税非課税世帯」への優遇措置・支援策について紹介していきます。
住民税非課税世帯における概要や要件についても解説しているので、参考にしてください。
1. 「住民税非課税世帯」に当てはまるのはどんな世帯?
住民税非課税世帯は、名の通り「住民税が課税されていない世帯」であり、世帯全員が前年中の所得合計が市区町村の条例で定める一定額以下になった場合に対象となります。
なお、住民税は「均等割」と「所得割」のふたつで構成されています。
住民税非課税世帯はそのどちらも課税されない状態の世帯を指します。
1.1 住民税非課税世帯になる条件とは?
東京都主税局の「6 個人住民税の非課税」によると、東京都23区内の「所得割」と「均等割」が非課税になる条件は下記のように明記されています。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者・未成年者・寡婦又はひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方
- 前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
東京23区内の場合の場合の所得目安は下記のとおりです。
- 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
- 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下
住民税非課税になる所得目安は、市区町村によって異なるため、より詳しく知りたい方はお住まいの自治体ホームページなどで確認してみると良いでしょう。
2. 「住民税非課税世帯」への優遇措置&支援策5選
冒頭でもお伝えしたように、現在「住民税非課税世帯」への給付措置として7万円給付が各自治体により進められています。
さらに今年度においても、「電力・ガス・食品料」の物価上昇を受け、住民税非課税世帯などを対象に3万円の給付金支給が実施されていたのをご存知でしょうか。
住民税非課税世帯の場合、上記のような給付金だけでなく、優遇措置や支援なども受けられます。
本章では住民税非課税世帯が受けられる優遇措置や支援策について5つ紹介していきます。
2.1 1.国民健康保険料の負担軽減
住民税非課税世帯の場合は、申請をすることで2割から7割の減額措置を受けられます。
また、災害、その他特別の事情により国民健康保険料を納めることが困難な場合は、国民健康保険料の減免や納付猶予を受けられる場合もあります。
自治体によって、軽減や減免の要件が異なるため、詳しく知りたい場合は、お住まいの市町村(特別区を含む)の国民健康保険の窓口まで相談してみてください。
2.2 2.国民年金保険料の減免
国民年金保険料は、収入の減少や失業などで国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合に、申請をすることで減額や免除を受けられます。
免除される額は所得に応じて変わり「全額、4分の3、半額、4分の1」の4種類に分類されます。
とはいえ、上記の申請をする場合は、将来受け取る年金額が減ってしまう可能性もあるため、年金受給額を増やしたい方は後納することをおすすめします。
2.3 3.介護保険料の負担軽減
住民税非課税世帯に該当する65歳以上の場合、介護保険料の減額が受けられます。
各自治体によって要件は異なるため、詳しく知りたい方は、お住いの地域の市区町村役所の介護保険課等に問い合わせてみると良いでしょう。
2.4 4.2歳未満の幼児保育の無償化
2019年10月1日より、3歳から5歳児は「幼児教育・保育の無償化」が適用されています。
さらに、住民税非課税世帯の場合は、3歳から5歳児に加えて、0歳から2歳児における「幼児教育・保育」の利用料も無償となっています。
2.5 5.高等教育修学の支援制度
経済的な理由で進学が困難な場合、「給付奨学金・授業料等減免制度」の対象となる学校の授業料や入学金が、免除もしくは減額が可能です。
対象は、住民税非課税世帯またはそれに準ずる世帯であり、学ぶ意欲がある学生となっています。
最大で数百万円の奨学金の支給がされるため、経済的に進学を諦めていた世帯でも、行きたい学校へ進学することができるようになります。
3. 住民税非課税世帯の生活をサポートする支援は多い
本記事では、2023年度「住民税非課税世帯」への優遇措置・支援策について紹介していきました。
住民税非課税世帯は、「住民税が課税されていない世帯」であり、世帯全員が前年中の所得合計が市区町村の条例で定める一定額以下になった場合に対象となります。
住民税非課税世帯の生活支援として、さまざまな優遇措置や支援策が設けられているため、最近生活が困窮していると悩んでいる方は一度、お住まいの自治体に相談してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 衆議院議員 岸田文雄「第212回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説」
- 財務省「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」
- 東京都主税局「6 個人住民税の非課税」
- 内閣府「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金について」
- 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
- 厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」
- 厚生労働省「介護保険の1号保険料の低所得者軽減強化」
- こども家庭庁「うちの子の場合は?」
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度について」
和田 直子