3. 各年代において貯蓄ゼロ世帯も多く存在している
前章では、各年代の貯蓄割合について紹介しましたが、どの年代においても貯蓄額100万円未満の世帯がいることが分かりました。
では、各年代における貯蓄ゼロ世帯はどのくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上世帯・単身世帯それぞれの「金融資産非保有割合」の割合は以下の通りです。
二人以上世帯・単身世帯ともにどの年代においても約2割から4割を貯蓄ゼロ世帯が占めており、老後生活に突入する60〜70歳代においても約3〜5人に1人が貯蓄が全くない状態であることがわかります。
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」では、100%年金だけで生活している人は、全体の44%となっています。
半数以上の高齢者世帯は年金だけでは生活できず、就労したり貯蓄を取り崩したりして老後生活を送っていることからも、老後までにある程度の貯蓄は必要になるとうかがえます。
各年代の貯蓄割合を参考にしながら、今一度老後に向けた資金準備の計画を見直してみてはいかがでしょうか。
4. 自分の貯蓄額が平均以下か平均以上か比較してみよう
本記事では、20歳代〜70歳代の平均貯蓄額・貯蓄割合について紹介していきました。
年代によって貯蓄割合にそれぞれ特徴があるため、ご自身の貯蓄額と比較しながら「自分の貯蓄額は平均以下か平均以上か」を確認してみると良いでしょう。
もし平均以下の場合は、将来のライフプランを見据えて、今一度貯蓄の見直しをすることをおすすめします。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
太田 彩子