介護施設入所のきっかけになった「認知症の症状」とは
- 排泄の失敗をする:32.3%
- お金の管理ができない:29.0%
- 怒りっぽくなる、暴力をふるう:18.2%
- 食事のトラブルを起こす:17.2%
- 外出して戻れなくなる、家を間違える:16.7%
- 被害妄想に囚われる:16.4%
- 不安を訴える:16.1%
- 幻視、幻聴:13.5%
- エアコン等が利用できない、気温に合わない服装:12.7%
- 睡眠障害:12.5%
- 火の始末ができない:12.3%
- うつ、無気力:11.0%
- 買い物トラブルを起こす:6.7%
- わからない:3.4%
「認知症」とひとことで言えども、その症状には個人差がありますね。ちょっとしたサポートがあれば自宅で暮らしていける人から、介護サービスをフル活用したとしても、家族の疲弊は改善されないケースまでさまざまでしょう。
同調査では、介護施設への入居のきっかけとなった認知症の症状についてもたずねています。回答のトップ3は「排泄の失敗」「お金の管理ができない」「怒りっぽくなる、暴力をふるう」でした。
トイレの介助が必要となった時点で、介護に費やす時間はいっきに増えるでしょう。また、お金の管理に困難さがみられる場合、金融機関の口座が凍結される恐れがある点も頭に入れておく必要があります。
また、いつも怒っている、暴力をふるう場合は特に、介護する側の「心の健康面」がじんわりと損なわれていく可能性が。
いつかは見える「在宅介護の限界点」
在宅介護から施設入所への切り替えには、金銭面、心理面で高いハードルを感じる家庭が多いでしょう。
決定的なできごとが起こらない限り、「もう少し、在宅介護を頑張ってみよう……」と気持ちを奮い立たせて毎日を過ごす人もいるはずです。
とはいえ、多くの場合「在宅介護の限界点」がいつか見えてきます。次では2つの家族のエピソードを紹介します。