岸田首相が2023年10月23日に行った所信表明演説によると、国民への還元として低所得世帯への給付金を支給する方向で検討されています。
一般的に、低所得世帯には、国や自治体から手厚い支援が受けられるケースが多く「生活福祉資金貸付制度」もその1つです。
今回は、生活福祉資金貸付制度について解説します。
生活福祉金貸付制度とは?
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯を中心とした経済的な援助が必要な世帯に、安定した生活を送れるように一定の資金を貸付できる制度です。
貸付できる対象世帯の要件と、資金の種類について確認しましょう。
生活福祉資金貸付制度:貸付できる対象世帯の要件【住民税非課税世帯も該当】
貸付できる対象の要件は、以下の世帯です。
- 低所得者世帯:必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯
- 障害者世帯:身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた世帯
- 高齢者世帯:65歳以上の高齢者がいる世帯
低所得世帯としては、住民税非課税世帯が対象となります。
生活福祉資金貸付制度:貸付できる資金の種類
生活福祉資金貸付制度の種類は、貸付する目的ごとに4種類あります。
- 総合支援資金:生活再建の間に必要な費用や賃貸契約を結ぶために必要な費用
- 福祉資金:一時的に生計の維持が困難な場合の費用や介護などに必要な経費
- 教育支援資金:高校や大学に入学もしくは修学に必要な経費
- 不動産担保型生活資金:居住用の不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金
それぞれの貸付の限度額は、以下の通りです。
教育支援資金と、不動産担保型生活資金の限度額は以下の通りです。
以上より、それぞれの目的で資金の貸付限度額も異なります。
では、それぞれの貸付金にかかる利子や連帯保証人の必要があるのか確認しましょう。
生活福祉資金貸付制度の利子や保証人は?
生活福祉資金貸付制度の保証人の必要性と利子について確認します。
生活福祉資金貸付制度を受ける場合の保証人
生活福祉資金貸付制度の保証人は、必要な場合と不要な場合に分かれます。
それぞれの貸付制度ごとに、確認しましょう。
- 総合支援資金:原則必要だが保証人なしでも貸付可能
- 福祉資金:原則必要だが保証人なしでも貸付可能(緊急小口資金は不要)
- 教育支援資金:不要(世帯内で連帯仮受人が必要)
- 不動産担保型生活資金:必要(要保護世帯向けの場合は不要)
教育支援資金を除いて保証人が必要ですが、保証人をたてなくても貸付できる場合もあります。
では、保証人の有無で貸し付けの利子に影響があるのか確認しましょう。
生活福祉資金貸付制度の利子
生活福祉資金貸付制度の利子は、保証人がいるかいないかで異なる場合があります。
それぞれの利子は、以下の通りです。
- 総合支援資金:保証人ありは無利子 保証人なしだと年1.5%
- 福祉資金:保証人ありは無利子 保証人なしだと年1.5%(緊急小口資金は無利子)
- 教育支援資金:無利子
- 不動産担保型生活資金:年3%、または長期プライムレートのいずれか低い利率
不動産担保型生活資金を除き、原則は保証人がいる場合、無利子で貸付できます。
また、保証人がいなくても年1.5%で貸付が受けられます。
では、貸付された資金の返済免除や猶予は受けられるのか、確認しましょう。
返済免除はあるのか
生活福祉資金貸付制度は、あくまでも資金を貸し付ける制度なので、返済が必要です。
しかし、仮受取人が亡くなった場合や、その他やむを得ない事由があれば返済を免除、もしくは返済を猶予してもらえる場合があります。
ただし、返済を免除もしくは猶予されるためには、社会福祉協議会へ申請が必要です。
まずは都道府県ごとの社会福祉協議会へ相談してください。
生活福祉資金貸付制度の審査は厳しい?
生活福祉資金貸付制度の審査基準は、貸付できる要件に該当していれば厳しくありません。
そのため、貸付できる世帯である「低所得者世帯」「障害者世帯」「高齢者世帯」の要件を満たせば利用できます。
ただし、申請の内容に不正や虚偽の内容があれば審査に通らない場合があるので、ありのままを申告しましょう。
審査に通らない一例として、以下のケースがあります。
- 虚偽や不正の申請
- 民生委員や社会福祉協議会の相談や援助を拒否
- 世帯に反社会的勢力がいる
- 働く意思がなく返済能力が乏しい
- 既存の借り入れ残高の返済を滞納
- 税金の未納もしくは滞納
申請には書類や身分証明書が必要なので、どのような書類を用意するべきかは都道府県ごとの社会福祉協議会へ相談してください。
生活のやりくりが困っている場合は相談をしましょう
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生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯を中心に資金を貸付してもらえる制度です。
保証人をたてれば原則として無利子で貸し付けを受けられるので、一時的な生活難であれば利用を検討してください。
ただし、収入が高いと貸し付けを受けられる要件に該当しません。
また、申請内容に不正や虚偽の内容があれば審査が通過しないので注意しましょう。
申請の手続きは各都道府県の社会福祉協議会で行うので、利用にあたっての注意点や手続き方法を具体的に相談してください。
参考資料
川辺 拓也