静岡県の中央部に位置し、美しい富士山や駿河湾を望める自然豊かな静岡市。
徳川家康が幼年期と壮年期、また晩年を過ごした地として知られており、現在放送中のNHK大河ドラマ「どうする家康」の舞台のひとつでもある注目エリアです。
そんな家康ゆかりの地と、静岡ならではの景色やご当地グルメを満喫できる一泊二日の旅をご紹介します!
1. 三笑亭本店
旅のはじまりはJR静岡駅から。アクセスは都内からであれば東海道新幹線のこだまに乗って約1時間半と、あっという間の道のりです。午前中からよく晴れていて、新幹線の車窓からは富士山が大きくはっきりと見えました。
JR静岡駅北口広場を出ると、竹千代君像(家康公の幼名)と今川義元公像、そして少し離れたところで徳川家康公像がお出迎えしてくれます。
まずは腹ごしらえということで、JR静岡駅から徒歩10分のところに位置する「三笑亭(さんしょうてい)本店」へ。1895年(明治28年)創業の料亭で、現在はすき焼きやしゃぶしゃぶなどを中心に提供しています。
店名は、古代中国の故事にちなんだ言葉「虎渓三笑(こけいさんしょう)」から。初代店主の「全てを忘れて笑顔に満ちた時間を過ごしてほしい」という願いが込められています。
1940年(昭和15年)の静岡大火、1945年(昭和20年)の戦争で2度店が焼けましたが、その後10年かけて再建。現在は伐採できない天然記念物の屋久杉などを使用しており、木のぬくもりがあふれる空間となっています。
今回注文したのは、創業以来の看板メニュー「すき焼き、しゃぶしゃぶ」のコース。こちらは先付け、お造り、お鍋、うどんまたはもち、デザートという内容です。
すき焼きでは、静岡県産の「特選和牛静岡そだち」、季節や産地にこだわった新鮮な野菜をふんだんに使用。三笑亭で長年受け継がれてきた自家製の割り下で味わえます。
手順としては牛脂を引き、お肉を両面焼いて、自家製の割り下を注ぐという流れ。まずはお肉だけを溶き卵にくぐらせて食べるのですが、濃厚な割り下とまろやかな溶き卵がお肉によく絡んで絶妙な味わい…!
こちらでは女将さんや仲居さんがお肉の食べ頃をしっかりと見極めてくれるので、初めてでも一番良いタイミングで食べられるのが嬉しいところです。
お肉だけでなく長ねぎ、しいたけ、糸こんにゃく、焼き豆腐、春菊などの野菜も入れてボリュームたっぷり。白いごはんや締めのうどん(もち)がどんどん進んでしまう絶品のすき焼きでした!
ちなみにテイクアウト用に「すき焼き弁当」もあるとのことで、地元の人々に人気があるそうです。