岸田首相が「異次元の少子化対策に挑戦する」と述べてから、「子育て支援」に関する政策のニュースを目にする機会が増えました。
2月10日の閣議でも「出産育児一時金」の増額に向け、その財源を75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度からも捻出する改正案が決定されたばかり。
少子化対策のための支援が手厚くなることは、もちろん喜ばしい話です。とはいえ、年金収入だけで暮らすシニア世帯からは、さらなる負担を不安に感じる声も聞こえてきそうですね。
現役世代が受け取る給与と同様に、老後の年金からも税金や社会保険料が天引きされています。実は、既に「額面と手取り」のギャップを感じている人も多いのです。
今回は、いまのシニア世代が受けとる厚生年金の受給額事情をながめたあと、「年金から天引きされる税金や社会保険料」を整理します。また、モデルケースを参考に、天引きされる金額がどの程度になるかも見ていきます。