2. 日本に富裕層はどれくらいいるのか
さて、単純に「富裕層」とは言っても感じ方は人それぞれでしょう。そこで、野村総合研究所が公表している「マーケットの分類」を参考にして、富裕層の定義やその数をみていきましょう。
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものが「マーケットの分類」です。その5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。
2.1 マーケットの分類(世帯の純金融資産保有額)
- 超富裕層(5億円以上):8万7000世帯/97兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):124万世帯/236兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):341万8000世帯/255兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):712万1000世帯/310兆円
- マス層(3000万円未満):4215万7000世帯/656兆円
純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」、5億円以上の「超富裕層」を合わせると132万7000世帯となりました。
132.7万世帯 ÷ 5402.3万世帯 = 2.45%
つまり、資産1億円以上の世帯の割合は全体の約2%です。