総務省から毎年2~5月頃に公表される「家計調査報告」。

家計調査報告には「家計収支編」「貯蓄・負債編」の2つがあり、総世帯・二人以上世帯・単身世帯に分けて家計の傾向を知ることができます。

前回の記事「世帯支出は28万円に! 消費支出が今後ますます増加? 総務省家計調査から見る消費支出の傾向」では、世帯種別ごとの特徴や世帯全体の消費支出における特徴的なポイントについてまとめました。

今回は2021年の家計調査報告から分かる「年代別」の消費支出に注目。コロナ禍2年目となった2021年、同年代の他の皆さんがどのような消費行動だったのか気になる方も多いのではないでしょうか?

世帯全体では2年ぶりに対前年増減率がプラスに転じた消費支出ですが、年代別ではどのような特徴があったのか分析してみましょう。

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【世帯主年齢別】家計収支の特徴

2021年「家計調査報告 家計収支編」から、世帯主の年齢別にどのような特徴が見られたのか、4つのポイントを見ていきましょう。

【年齢別消費支出(二人以上世帯)】50、60代で消費支出が増加

世帯主の年齢別に見た二人以上世帯の2021年消費支出は以下の通りでした。

二人以上世帯全体では2年ぶりに増加へと転じた消費支出ですが、年代別に見てみると対前年比増減率がプラスに転じているのは50代、60代のみ。それ以外の世代はマイナスとなっています。

特に50代は前年比+3.9%と大きく増加しており、2020年から2021年にかけて世帯全体の消費支出増加に寄与したのは50~60代であるといえるでしょう。

【年齢別消費支出(勤労者世帯)】50、60代で消費支出が増加

二人以上世帯のうち、勤労者世帯に限った消費支出のデータを見てみましょう。

勤労者世帯においても、消費支出の増減率は50代、60歳以上の世帯でのみプラスに転じていることが分かります。