日本電産(6594)の株価は、年初来で下落が継続しています。
年明け最初の営業日である2022年1月4日の株価終値は1万3815円だったのに対して、足元同年12月16日は7786円(終値)となっており、この期間の下落幅は約44%となっています。
日本電産の下落の背景には、半導体不足の影響や世界的なインフレに伴う原料高による機械産業全体の逆風、そして後継者問題など日本電産固有のリスク要因があると考えられます。
この記事では日本電産が2022年に入って株価下落を継続している理由を3つ解説します。
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1. 日本電産の株価の下落理由1.半導体不足の深刻化による主力セクターの不調
日本電産の株価は、2022年年初から1月にかけて大きく下落しており、実は1月4日から31日の期間だけで約27%の下落となっています。
2022年初は株式市場全体で見ても、米国で利上げなどを意味する金融引き締めが近付いているなどの観測が高まり、下落基調となりました。日本電産をはじめとした機械関連の株は世界全体の株安基調に加えて、半導体不足の業績に対する懸念が悪材料となり、下落した可能性が高いでしょう。
実際、日本電産が2022年1月26日発表した2022年3月期 第3四半期決算短信によると、全社の連結利益などはわずかに増益を計上していますが、同社の主力セクターの一角である精密小型モータの営業利益で前年同期比▲27.5%、車載製品で同▲10.3%の減益となっています。
このように株価全体の市場環境に、半導体不足という機械製品特有の逆風要因が重なって、年初の大幅下落に至ったと考えられるでしょう。
2. 日本電産の株価の下落理由2.インフレに伴う原材料高と景気減速懸念
夏場から秋口にかけて、日本電産の株価は一段と下落していますが、この期間にはインフレに伴う原材料高が機械産業にとって業績を悪化させる材料となると懸念されていました。
同業他社に当たる安川電機(6506)が、2022年10月7日に原料高の高騰を主因として業績の下方修正を行っていますが、この情報が株式市場に反映された翌営業日10月11日は機械関連株が下げ、日本電産も1日で約9%下落しました。
また、グローバルなインフレや金融引き締めによる景気減速が、IT機器・家電をはじめ機械製品の需要減退につながるため、日本電産の業績を悪化させる要因となると懸念されています。日本電産の2023年3月期第2四半期決算短信のなかでもこうした景気減速リスクに触れられており、株価の下落要因として作用した可能性が高いでしょう。
3. 日本電産の株価の下落理由3.後継者不足を主因とした経営体制への懸念
日本電産自身の後継者問題を主因とする経営体制への不備も、日本電産の株安に拍車をかけている要因と考えられるでしょう。
日本電産といえば永守会長兼CEOが一代で大手企業に成長させた企業ですが、その反面、すでに高齢の永守会長の後継者が確立されていないとの懸念を持たれています。
2021年には一時、関氏がCEOに昇格し、後継者として育っていくと期待されていたのですが、その後短期間のうちに降格、やがて退職に至っています。こうした後継者に関する一連の騒動が日本電産の先行きを不安視する要因とも考えられます。
企業の経営体制もしくはガバナンス体制の整備は、企業が安定的に経営を続けていくうえで重要なポイントであるとみられています。日本電産のように後継者リスクを持つ企業は投資家から敬遠される可能性があると考えられるでしょう。
4. 市場環境と日本電産の固有の事情を見守ろう
日本電産の株価が下落したと考えられる理由をみてきました。
秋口から懸念が高まってきている景気減速が今後現実のものとなるのか、そして景気減速がどの程度深刻なものになるかも、今後の株価を考えるうえではポイントになるでしょう。
また、日本電産の固有事情である後継者問題やガバナンス体制の整備も見逃せません。
日本電産の株価動向を考えるうえでは、後継者や経営体制に関する動向もみておきましょう。

