3. 日本電産の株価の下落理由3.後継者不足を主因とした経営体制への懸念

日本電産自身の後継者問題を主因とする経営体制への不備も、日本電産の株安に拍車をかけている要因と考えられるでしょう。

日本電産といえば永守会長兼CEOが一代で大手企業に成長させた企業ですが、その反面、すでに高齢の永守会長の後継者が確立されていないとの懸念を持たれています。

2021年には一時、関氏がCEOに昇格し、後継者として育っていくと期待されていたのですが、その後短期間のうちに降格、やがて退職に至っています。こうした後継者に関する一連の騒動が日本電産の先行きを不安視する要因とも考えられます。

企業の経営体制もしくはガバナンス体制の整備は、企業が安定的に経営を続けていくうえで重要なポイントであるとみられています。日本電産のように後継者リスクを持つ企業は投資家から敬遠される可能性があると考えられるでしょう。