1. 日本電産の株価の下落理由1.半導体不足の深刻化による主力セクターの不調

日本電産の株価は、2022年年初から1月にかけて大きく下落しており、実は1月4日から31日の期間だけで約27%の下落となっています。

2022年初は株式市場全体で見ても、米国で利上げなどを意味する金融引き締めが近付いているなどの観測が高まり、下落基調となりました。日本電産をはじめとした機械関連の株は世界全体の株安基調に加えて、半導体不足の業績に対する懸念が悪材料となり、下落した可能性が高いでしょう。

実際、日本電産が2022年1月26日発表した2022年3月期 第3四半期決算短信によると、全社の連結利益などはわずかに増益を計上していますが、同社の主力セクターの一角である精密小型モータの営業利益で前年同期比▲27.5%、車載製品で同▲10.3%の減益となっています。

このように株価全体の市場環境に、半導体不足という機械製品特有の逆風要因が重なって、年初の大幅下落に至ったと考えられるでしょう。