株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動くもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せません。
今回は高配当といわれる株式の中から、JT(2914)について、配当金や株主優待、株価も合わせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
【注目記事】「商船三井の株」を1年前に買った人、本当はいくら儲けたのか【株主優待・配当金・株価】(2022年12月)
1.JTの配当金のリターンはいくらか
JTの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2021年12月期の期末配当と2022年12月期の中間配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
・株式の取得日:2021年12月13日
・株式の取得価格:2338円(取得日の終値)
・2021年12月期・期末配当:75円
・2022年12月期・中間配当:75円
・100株ベースの配当金のリターン:1万5000円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2.JTの株主優待のリターンはいくらか
JTは「12月31日基準日」の株主の中から、株式100株(1単元)以上を1年以上継続保有している株主に対し、優待を提供しています。
株数ごとに以下のように相当額のグループ会社などの商品を提供しています。
- 100株以上200株未満保有:2500円相当
- 200株以上1000株未満保有:4500円相当
- 1000株以上2000株未満保有:7000円相当
- 2000株以上保有:1万3500円相当
注意したいのが、「株式100株以上を1年以上継続保有」という点です。
JTの場合、2022年度(2021年12月31日基準日)を例とした場合、「2020年12月31日、2021年3月31日、6月30日、9月30日、12月31日現在」の株主名簿に記録されていることと、すべての時点で保有株式数が100株以上であることが条件となります。
なお、JTは次回(2023年)の株主優待商品の発送をもって、株主優待制度を廃止します。
今回の検証では上記条件を満たさずに優待は受け取れないため、優待のリターンは0円です。
3.JTの株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
・株式の取得日:2021年12月13日
・株式の取得価格:2338円(取得日の終値)
・取得から1年後の日付:2022年12月13日
・1年後の株価の終値:2840円
・100株ベースの株価変動によるリターン:5万200円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
・配当金のリターン:1万5000円
・株主優待のリターン:0円
・株価変動によるリターン:5万200円
・トータル・リターン(金額ベース):6万5200円
・トータル・リターン(%ベース):27.9%
トータル・リターンは金額ベースで6万5400円でした。
4.JTの株価推移をチャートで確認
JTの株式の年間リターンは+27.9%でした。
株価も上がり、配当金とあわせて利益が出ましたね。
配当金・優待・株価とそれぞれの要素を確認すると、どのような影響が株式投資のリターンにあらわれているかわかりやすいでしょう。
最後に、JTの株価推移をチャートで確認します。
JT株価推移チャート(12月6~13日・週間)
この1週間は右肩上がりに上昇しました。
JT株価推移チャート(1年間・週間)
1年間の株価をみると、年初来安値は2000円(2022年3月9日)となっており、10月後半から上がりはじめ、年初来高値は2848円(2022年11月24日)です。
3年間と5年間でも確認しましょう。
JT株価推移チャート(3年間・月間)
3年間で見ると長らく約2000~2500円の間を推移していましたが、ここ最近になって上昇しています。
JTの株価推移チャート(5年間・週間)
5年間で見ると株価が下がっていたものの持ち直していることがわかりました。
今回確認した通り、株式投資の際は配当や優待だけでなく、株価水準についてもきちんと確認する必要があるでしょう。




