2. 65歳以上のうち「無職世帯」の貯蓄事情

ここからは、65歳以上の貯蓄状況を、総務省統計局の「家計調査報告（貯蓄・負債編）2021年平均結果（二人以上世帯）」で確認してみます。

2.1 65歳以上無職世帯の貯蓄額

平均貯蓄現在高：2342万円

《内訳》

  • 通貨性預貯金：623万円
  • 定期性預貯金：924万円
  • 生命保険など：403万円
  • 有価証券：388万円
  • 金融機関外：4万円

平均貯蓄現在高は2000万円を超え、少し前に話題になった「老後2000万円問題」もクリアできているようにみえます。

ただ、平均値は一部の大きい値に引っ張られ、しばしば実態とはかけ離れたケースが散見されるので注意が必要です。

内訳をみると、約7割が預貯金となっています。

その一方で生命保険や有価証券が約3割を占めるなど、運用の割合もある程度あることが分かります。

いまは低金利が続く状況ですから、預貯金を少しでも多く運用に回すことが、効率的な老後の資金準備につながるかもしれません。