4. 老後対策になる資産形成とは
それでは、年金以外の準備資金をつくるためには、どのように工夫すればいいのでしょうか。
現在、銀行にお金を預けていても受け取れる利息はわずかです。
老後までに2000万円を20年で貯金する場合は、毎月約8万円貯金が必要ですね。40年かけてコツコツ貯めていく場合でも、毎月約4万円の貯金が必要です。
さまざまなライフイベントがある中で、この金額を貯金していくのは難しいですよね。
では足らない資金をどのように準備していくか。一つは「お金に働いてもらう」という考え方になります。
お金に働いてもらう際のポイントは、次の3つです。
4.1 「世界株式」に目を向ける
まず、長い時間をかけて大きな資産を作っていく際には、成長する資産に着目することが大切です。経済成長が見込める先に投資している金融商品(=成長資産)を選びましょう。
その好例である、世界株式のような「伸びしろがある」資産で、仮に年率6%で運用ができた場合、12年間で資産は倍に増えます。
今後も成長することが見込まれる世界経済に、長期的な視点に目を向けていかれるとよいでしょう。
4.2 「長期積立」でコツコツ運用を
さらに大切にしたいのが、長期で積立投資を続け、コツコツ運用していくという手法です。
金融商品は日々値動きがありますので、一括で大きな金額分を買うと、値下がりした場合に大きく損が出る可能性もあります。
一方、定期的に積立投資を行う場合は「価格が高いときには少なく、価格が低いときには多く」買い付けます。
同じ金額分を長期で積立てていくことで値動きの影響を受けにくくなり、運用益の安定につながります。
4.3 「投資と保障のバランス」を意識する
最後に、長期間積立投資を続けていくには、「健康で働き続け、収入がある」ことが前提となります。
無収入になったり、大幅に給与が下がったような場合は、資産運用そのものを続けることが難しくなる可能性もありますよね。
失業や長期入院といった不可抗力は、いつ私たちの暮らしを襲うか分かりません。長期で積立投資をしていく際のリスクは、ぜひ保障でカバーしておきたいものです。