12月に入り、ペットボトルのコーヒーや粉ミルク、ゼリー飲料などの値上げが続いています。
年末の物入りの時期。続く値上げラッシュは懐まで寒くなりますね。働き盛りの現役世代、そして年金生活を送るリタイア世代、どちらにとっても気になる動きといえるでしょう。
偶数月の12月は、公的年金が振り込まれます。実はこの年金振込額は「ねんきん定期便」で確認していた年金額とは差があります。年金の盲点ともいえるこの「差」は、公的年金からも天引きされるお金があるために生じるものです。
今回は、意外と知られていない「年金から差し引かれる(天引きされる)お金」について整理します。
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1. 日本の公的年金制度は「2階建て」
まずは日本の年金制度についておさらいしましょう。
日本の公的年金は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の二つの制度から成り立ちます。いずれも受給開始は原則65歳からです。
自営業や専業主婦(主夫)は、国民年金のみの受給となります。支払う保険料は年度ごとに見直しが行われますが、全員一律の金額です。
一方、公務員や会社員は、国民年金に上乗せして厚生年金に加入します。現役時代に支払う年金保険料は報酬に応じて決まり、労使折半のため雇用主が半分出してくれます。
将来の年金受給額は、年金加入期間や収入によって個人差が生じます。誕生月に送られる「ねんきん定期便」で確認しましょう。
参考までに、50歳未満の方にはこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されています。50歳以上の方では実際の見込み額が確認できるため、より具体的に将来の年金生活をイメージすることができるでしょう。