まさか年金を増やしすぎて後悔するとは。損する前に知っておくべき繰下げ受給のデメリット 厚生年金と国民年金の基本の仕組み

1. 年金の繰下げ受給ってなに？

先程、冒頭で年金は受給時期を繰下げることで受給額を最大84％増やすことができると話しました。

ここでは、その繰下げ受給についてもう少し詳しく説明をしておきたいと思います。

そもそも、公的年金には国民年金と厚生年金があり、どちらも原則65歳からの受給となっています。

繰下げ受給とは、これら年金の受給開始時期を遅らせることで受給額をアップさせることができるというものです。

増加率は1ヶ月遅らせるごとに0.7％、1年間遅らせると8.4％の増額になります。

2022年4月以降は受給開始時期を75歳（10年間）まで遅らせられるようになったため、最大で84％も年金を増やすことができます。

繰下げ時期については、75歳までの間であれば自分の好きなタイミングから年金の受給を開始することができます。

ただし、繰下げ受給にはメリットばかりというわけではありません。

メリットばかりではないとはどういうことか、次の項で、年金を増やしすぎて悲劇に見舞われた夫婦の話を参考に見ていきましょう。