3. 不動産評価額の目的別の調べ方
土地や建物などの調べたい不動産評価額は算出方法によって変わってきます。
たとえば、相続税を計算したい場合は相続税路線価の計算式ですし、売却価格を調べたい場合は実勢価格・固定資産税評価額の計算式で算出します。
以下に調べ方の方法をまとめました。
3.1 固定資産税評価額の場合
不動産の売却価格を知りたいときは、固定資産税評価額を調べることをおすすめします。固定資産税評価額を調べる方法は以下の3つです。
固定資産税評価額を調べる3つの方法
- 固定資産税の納税通知書を確認する
- 固定資産税評価証明書を取得する
- 固定資産課税台帳を閲覧する
固定資産税評価額を一番簡単に調べる方法は、毎年4~6月ごろに送られてくる固定資産税の納税通知書を確認するという方法です。
基本は、課税明細書の価格・評価額の欄に固定資産税や固定資産税評価額が書いてあります。
また、固定資産税課税標準額・都市計画税課税標準額の欄には、課税標準額の記載もあります。
もし、評価証明書を紛失してしまって手元で確認できないという場合は、本人が本人確認書類を持参して、役所の所定の窓口で手続きを行えば取得することが可能です。
ただし、再発行には時間や手数料が発生するため、取扱いには十分注意しましょう。
また、固定資産課税台帳とは、不動産登記簿に記載されている事項や、固定資産評価額の価格など納税上必要な事項が記載されている台帳のことです。
固定資産課税台帳は、納税義務のある本人か、委任を受けた人が本人確認書類とともに各自治体の役所に問合せをすることで確認ができます。
3.2 公示地価・基準地価の場合
公示地価は国が調査し、基準地価は各都道府県が調査するため、公示地価よりも基準地価のほうが、より詳細に各地方の土地価格を反映しています。
そのため、地価を知りたい場合、都心の価格は公示地価で調べ、公示地価の情報がない地方の価格は基準地価といったように、使い分けて調べることをおすすめします。
また、公示地価と基準地価で同地点の価格がわかる場合、両者を比べることでその地点の価格がどう変遷したのかも確認することが可能です。
詳しくは、それぞれ国土交通省のホームページの国土交通省地価公示・都道府県地価調査というページで確認できます。
任意の物件の公示地価と基準地価を調べることができるため、ぜひ地価変動の参考にしてみましょう。
ほかにも、一般財団法人資産評価システム研究センターが運営している、全国地価マップでも公示地価と基準地価を同じ方法で調べることができます。
ただし、全国地価マップで閲覧できるデータは、運営側が独自に収集しているものです。
国土交通省によるデータとは金額に若干の差があることを念頭に入れて閲覧しましょう。