2.3 指標③基準地価

基準地価とは、各都道府県が公表する全国2万ヶ所以上の基準地の1m2当たりの価格のことです。

基準地価は、1ヶ所につき1人以上の不動産鑑定士が鑑定することで決められます。

用途は公示地価とほとんど同じですが、違いとしては基準地価の場合は都市計画区域外も対象になっているという点が挙げられます。

基準地価と公示地価は、公表される時期が半年程度ずれるため、それぞれを比較することで土地の売却価格や土地の購入時に価格を決める際の参考として利用できるでしょう。

また、基準地価は、1月1日時点で算出される公示価格の約半年後に発表されるため、地価の速報値として地価変動も確認することができます。

調べたい地域の地価変動を知りたいという方は、ぜひ調べてみましょう。

2.4 指標④路線価

路線価とは国税庁が公表している相続税や贈与税など、税金の計算の基準となる土地価格のことです。

路線価は、さまざまな税金の計算をよりスムーズに行うために税務署によって決められます。なお、税務署によって決められている路線価の基準は、公示地価のうち80%程度です。

路線価は国税庁が公表している相続税路線価と、各都道府県が公表している固定資産税路線価の2種類があります。

相続税路線価は相続税評価額を求めるために用いられ、固定資産税路線価は固定資産税評価額を求めるために用いられます。

ちなみに、路線価は相続税路線価のことを指す場合が多いです。

また、固定資産税路線価は、公示地価の70%程度の水準と定められています。大まかな金額が知りたい方は、公示地価の値から逆に計算してみるとよいでしょう。

2.5 指標⑤実勢価格

実勢価格とは、厚生労働省や国税庁などの国が公表している価格ではなく、市場で実際に売買取引が行われた価格のことを指します。

実勢価格がついているということは、その物件は不動産取引において、実際に売買が成立した価格という意味になります。

ほかにも、公的機関が実際に公表している評価額とは異なるケースもあるため、注意しましょう。

また、取引がない地域の場合は、実際に取引が行われた不動産の金額から推定して実勢価格とする場合もありますので、調べてみることをおすすめします。