2022年10月からパートやアルバイトなどの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用範囲が拡大します。

今まで扶養範囲内で働いていたパートの主婦にとって、何がどう変わるのか気になるところでしょう。

そこで、社会保険に入ることによるメリットとデメリットを具体的にイメージできるように解説します。

共働きの多くはパートタイム労働

昭和時代に多かった専業主婦世帯が減ってきて、共働き世帯が増えていることは周囲を見ても感じることでしょう。しかし、共働き世帯の実態を見るとパートタイムが多くを占めています。

出所:内閣府男女共同参画局「令和4年版 男女共同参画白書」

共働きで増えているのは妻がパートタイム労働(週35時間未満就業)のケースで691万世帯となっています。

妻がフルタイム労働(週35時間以上就業)の世帯は486万世帯で、1985年からほぼ横ばいで増えていません。

家庭を持つ女性がフルタイムの仕事ではなく、パートタイムの仕事をするのは、一度出産などで仕事を離れてしまうとキャリアが中断されフルタイムでの復帰が難しくなることや、核家族化が進んで家庭と仕事の両立が困難になっていることなどさまざまな要因がありますが、「106万円の壁」や「130万円の壁」など制度の問題も大きいようです。