9月になり、前期末で忙しくしている方も多いでしょう。実は秋が転職活動に有利な時期なのはご存じでしょうか。
日本はバブル崩壊以降、平均年収がほぼ変わっていません。賃金アップを狙って転職するには、しっかりした事前準備をしなければ難しいのです。
今回の記事では、日本人の平均年収について掘り下げ、少しでも賃金アップにつながる転職のコツを解説します。
世界と日本の平均年収を比較
経済協力開発機構(OECD)が公表する「平均賃金 (Average wage)」データを見てみると、2021年の平均賃金トップはルクセンブルクの7万5305ドル。
仮に1ドル110円とすると、平均年収は約828万円となります。
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出所:OECD Data「Average wages」
対して、日本の平均年収は4万849ドル(約449万円)です。ルクセンブルクの年収と比較すると379万円もの差がありました。
ちなみに、国税庁が公表する平成2年の平均年収が425万円なので、30年間平均年収がほぼ変わっていないと分かります。
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出所:国税庁「1 平均給与」
日本人の年代別平均年収
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者数5245万人の平均給与は433万円。巷でよく「日本人の平均給与は400万円」と呼ばれる理由です。
しかし、年代別の平均も400万円台なのでしょうか。同じく国税庁の「民間給与実態統計調査」に掲載された年代別の平均年収を見てみましょう。
- 20~24歳:260万円(男性:277万円・女性:242万円)
- 25~29歳:362万円(男性:393万円・女性:319万円)
- 30~34歳:400万円(男性:458万円・女性:309万円)
- 35~39歳:437万円(男性:518万円・女性:311万円)
- 40~44歳:470万円(男性:571万円・女性:317万円)
- 45~49歳:498万円(男性:621万円・女性:321万円)
- 50~54歳:514万円(男性:656万円・女性:319万円)
- 55~59歳:518万円(男性:668万円・女性:311万円)
男性は35歳に差し掛かると、平均年収が500万円台となります。一方、女性の平均年収は一貫して200〜300万円台とかなり低い水準です。
秋の転職で年収アップを狙うコツ
厚生労働省の「令和2年雇用動向調査結果の概要」によると、転職によって賃金が増加した割合は34.9%、減少した割合は35.9%、変化しなかった割合は28.4%です。
賃金アップを狙って転職する人もいる一方で、希望通り年収が上がった割合は3割弱に留まっています。
これから転職で賃金アップを狙う方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 基本給の高い企業を狙う
- 実力重視の企業を狙う
- 現在の会社で高い成果を出す
- 大手やベンチャー、業界にこだわらない
基本給の高い企業や実力重視の企業を狙い、面接や自己PRで前職の実績をアピールします。
この際、大手やベンチャーなどにこだわらず、高いスキルを持つ人材を募集している企業を選ぶのがポイントです。
さらに、今の業界では普通でも、他業界では重宝するスキルもあります。募集要項をしっかり確認し、企業が求める人材と自身の能力を照らし合わせてみましょう。
秋の転職活動が有利な理由3つ
採用活動が活発化する時期は、一般的に2月~3月と8月~9月頃です。この時期は求人数に比例してライバルも多くなるため、転職のハードルが高くなりがちです。
その反面、10月〜11月頃は求人数こそ少ないものの、ライバルが少なく採用もスムーズになる可能性が高まります。
より詳しい理由について見ていきましょう。
人材不足補填を目的とした採用が増える
10月の人事異動や退職などにより、人手不足のまま新体制に移る部署も少なくありません。
こうしたケースでの採用では、速やかに人材を補填したい企業側の事情により、選考がスムーズに運ぶ可能性が高まるのです。
ライバルが少ない
8月~9月に転職活動に臨んだライバルは、年末が近づく10月〜11月になると一気に少なくなります。
また夏に希望の人材を確保できなかった企業は、引き続き採用を実施しています。他にも来年度の新規プロジェクト発足に向けたイレギュラーな採用が行われるケースも。
競争率が低い時期に転職活動に踏み切れば、思いがけないポジションで採用されるかもしれません。
冬のボーナスを貰ってから転職できる
10月〜11月の転職活動が順当に進めば、早くて年内に内定、1月〜2月に退職となるので、冬のボーナスを貰ってから次の会社に移れます。
仕事が忙しすぎて転職活動ができない時は、冬のボーナスを貰ってから退職し、それから転職活動を実施する選択肢もあります。
入念な準備のもと転職活動に挑もう
転職で賃金アップを狙うには、今の企業で高い成果を収めたうえで、面接や採用後に適切なアピールと給与交渉をすることが不可欠です。
焦らず着実に土台を作り、希望通りの転職ができるように努めましょう。
参考資料
小見田 昌
