1. 60歳代以上の雇用の実態。平均給与はいくらか?
日本労働組合総連合会(連合)が60歳以上の人(400名)に、1ヵ月の賃金(税込)を聞いたところ、平均は18万9000円となりました。
最も多いのは「20万円~25万円未満」(20.5%)、次いで「5万円~10万円未満」(20.0%)、「15万円~20万円未満」(19.3%)となります。
1.1 「正規雇用者」60歳代以上の給与は33万1000円に
雇用形態別に60歳以上の給与平均をみると、正規雇用者は33万1000円、正規以外の雇用形態者は13万円でした。
一般的に正規雇用者と非正規雇用者の収入格差は大きいため、60歳以降も正規雇用で働けたら貯金を切り崩さずに生活できるかもしれません。
また、1日あたりの労働時間は「8時間」(42.0%)と回答した人が最も多く、平均は6.8時間でした。
労働時間は残業などがなく、平均で見ると短時間勤務となっていることがわかります。
2. 60歳代以上の雇用「給与に不満」は多い?少ない?
60歳以上の方は、現在の仕事や給与に満足しているのでしょうか。
同調査より、60歳代の人(400名)に現在の仕事についての満足度を聞いた結果を見てみましょう。
【賃金】には満足していない人と答えた人が過半数となっています。
一方で、【働き方】では70.3%、【労働時間】では73.8%、【労働日数】では73.3%、【仕事内容】では71.5%と、いずれも満足している人が多数派となっています。
定年後も働き続けたとしても、一般的には賃金は下がります。
全世代問わず、日本の賃金が長らく上がっていないことが指摘されているため、老後さらに賃金が下がるとなると、生活水準に影響が出ることでしょう。
この結果、「定年前と同じ労働時間働いても、同じ生活ができない」といった不満が生まれているのかもしれません。