公的な教育への支出が少ない日本
日本は公教育への支出が低いと指摘されていますが、2021年9月に発表されたOECD(経済協力開発機構)のデータ「教育に対する投資」によると、2018年の初等教育から高等教育の公教育費の支出はOECD加盟国38国の中でも下位25%に位置しています。
OECD加盟国の平均値が4.9%、日本は4.0%です。2017年の報告書では日本の支出の割合が2.9%だったことを踏まえると増加しましたが、やはり平均値を上回る結果とはなりませんでした。
しかしながら、公教育への支出が少ないという指摘に対し、財務省は財政制度分科会で配布した資料にて「日本の子供の割合もOECD諸国の中で低い」と指摘し、支出割合に対する適正さを示しています。
基礎学力は公教育が担い、プラスアルファ的な学力を身につけるには家庭任せという考えが浸透しています。
成績アップを狙うにはお金を出して塾や通信教材のような教育産業を利用するのが常識とされ、これが経済力と学力差が結びつく大きな要因となっているのです。