住宅ローン「変動金利」のリスクに備えるには

いまだ低金利の変動金利。固定金利が上がってきたことで「そろそろ変動も……」との声も聞かれますが、20年、30年にわたる返済期間、これほどまでの低金利が続くというほうが不自然です。

どんな時期にあっても、変動金利で住宅ローンを借り入れる場合には次のような対策を打つ準備をしておき、金利上昇リスクに備えましょう。

変動金利のリスク対策1. 当初返済額を抑える

低金利のときに「これ以上、毎月の返済額は増やせない」というところまで借り入れてしまうと、金利上昇に耐えられなくなってしまいます。

どんな局面においても、変動金利で借り入れる場合は余裕を持った返済計画を立てることが大切です。

変動金利のリスク対策2. 住宅ローンを借り換える【手数料に注意】

金利上昇局面になったら、変動金利から固定金利の住宅ローンに借り換えるというのも1つのリスク回避方法です。

金利は、長期金利がまず上がって、そこから短期金利が上がるというのが一般的です。現在のように、長期金利が上がり始めたときに固定金利への借り換えを検討されている方も多いものと考えられます。

ただし、住宅ローンの借り換えには決して安くない手数料がかかります。金利が上がったら固定に、下がったら変動に……と渡り歩きたいところですが、慎重にタイミングを検討しなければなりません。

変動金利のリスク対策3. 繰り上げ返済する

金利上昇局面に繰り上げ返済するのも、効果的なリスク回避方法です。

繰り上げ返済には、返済期間を短縮する「期間短縮型」と、月々の返済額を軽減する「返済額軽減型」があります。

同じ金額を繰り上げ返済するなら、期間短縮型のほうが利息軽減効果は高いものです。

しかし、金利上昇局面で月々の返済が負担に感じるようであれば、返済額軽減型で繰り上げ返済しましょう。

期間短縮型は、総返済額が減っても月々の返済額は変わりません。

一方で、金利上昇による総返済額増加を抑えたいのであれば、期間短縮型を。目的に応じて、繰り上げ返済の方法やタイミングを見極めることが大切です。