3. 遺族年金ではいくらもらえるのか
では、遺族年金の受給資格を満たす場合、十分な金額を受給できるのでしょうか。遺族年金の金額について、遺族基礎年金と遺族厚生年金にわけて確認しましょう。
3.1 遺族基礎年金
- 子のある配偶者が受け取るとき:77万7800円+(子の加算額)
- 子が受け取るとき:77万7800円+(2人目以降の子の加算額)
※1人目および2人目の子の加算額は各22万3800円、3人目以降は7万4600円
3.2 遺族厚生年金
亡くなられた方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3={(平均標準報酬月額×7.125÷1000×平成15年3月までの加入期間の月数)+(平均標準報酬額×5.481÷1000×平成15年4月以降の加入期間の月数)}×3/4
そもそも遺族基礎年金は、18歳になる年度末までの子どもや一定の障害がある20歳未満の子どもがいなければ受給できません。
子どもがいない夫婦や子どもが巣立った夫婦では受給できないため、遺族基礎年金を受け取れるのはハードルが高いことを覚えておきましょう。
夫が厚生年金に加入していない自営業者の場合、こうした保障が不足しているという認識が必要です。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)