40歳代の貯蓄事情はどうなっている?
まずは、40代の二人以上世帯の金融資産保有額を、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」で確認してみましょう。
40代世帯「金融資産保有額」 ※金融資産を保有していない世帯を含む
- 平均値:916万円
- 中央値:300万円
分布
- 金融資産非保有:24.8%
- 100万円未満:9.4%
- 100~200万円未満:7.5%
- 200~300万円未満:6.2%
- 300~400万円未満:4.6%
- 400~500万円未満:3.9%
- 500~700万円未満:9.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:8.5%
- 1500~2000万円未満:4.8%
- 2000~3000万円未満:5.8%
- 3000万円以上:4.8%
- 未回答:3.7%
平均値を見ると1000万円に近い金額を貯蓄しているというデータになりました。ただ、平均値は一部の大きい値に引っ張られ、しばしば実態とはかけ離れたケースが散見されます。
たとえば、年収2000万円、500万円、200万円の社員が1人ずついた場合、「平均年収」は900万円になります。これでは、あまり実態を捉えているとは言いにくいですね。
「中央値」はデータを小さい順に並べた時に、ちょうど真ん中に来る値を示したものです。よって「平均値」ではなく、「中央値」でみた方がより実態に近いといえます。
中央値を見ると、平均値では約900万円あった金融資産保有額が300万円まで下がっています。
分布を見ると最も多い割合を占めているのは「金融資産非保有の世帯」で、実に全体の約4分の1です。
4世帯に1世帯が金融資産を保有していない一方で、1000万円以上の金融資産を保有している世帯も全体の約4分の1となっており、差が非常に大きいことがわかります。
ちなみに、金融資産を保有している世帯に限ると、平均値は1235万円、中央値が531万円という結果になっています。