【大学教授になるには】教員採用は良い意味でのコネも重要

大学教員の採用に於いては、コネが役に立つ場合も多いようです。コネと言っても、偉い人の子だから能力が乏しくても採用する、というのではなく、候補者の性格が知れている人の方が安心だから、良い人を採用するためにコネを使う、という事なので、特に問題はありません。

大学教員を本当に公募で選ぶと、基本的に論文審査が中心となります。面接を行う場合もありますが、1回だけ30分の面接をしたとしても、候補者の性格が見抜けるわけではありませんし、まして教授会のメンバーに候補者の性格を見抜く能力があると期待するのも無理な話でしょう。

大学には、ときどきトンデモ教授がいて、教授会を混乱させたり学生と問題を起こしたりします。そうした事態を避けるためには、教授会のメンバーが「この候補は知っているが、マトモな人だ」と一言発言してくれると大変助かるわけです。

候補者としては、それを知った上で、なるべく多くの大学教授に顔を売っておきましょう。学会の大御所であったりワンマン理事長であったりすればベストですが、そうでなくても数多くの教授たちに自分が教授志望である事を知ってもらっておきましょう。もしかすると、「君、うちを受けてみないか」などという話が来るかも知れませんし。

本稿は、以上です。なお、本稿は近日発売予定の拙著『大学の常識は、世間の非常識』の内容の一部をご紹介したものであり、内容はすべて筆者の個人的な見解です。筆者が大学で感じた違和感が綴ってありますが、海外旅行の旅行記のように、「違いの説明」であって、批判ではありません。

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塚崎 公義