5.資産寿命の延伸
65歳の余命も、健康余命も延伸し続けています(図表3)。国では、2040年までに、健康寿命を2016年から+3年以上延伸することを目標としており、この目標に向けて、糖尿病等の生活習慣病の重症化予防、認知症の様態に応じたサポート体制の充実など、幅広い分野での取り組みが推進されています。
しかし、日本は引退年齢が諸外国と比べて高いことから、引退年齢を引き上げるための余力が少ない可能性があります。寿命は今なお延伸しており、健康改善とあわせて、若いころから「資産寿命」の延伸に関心をもつことが必要となるでしょう。
参考資料
- 国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推計・出生中位・死亡中位(平成29年推計)」
- OECD「Pension at a Glance 2021」
- 厚生労働省「諸外国の年金制度の動向について」(2018年7月30日)
- 村松容子「2019年における65歳時点での“健康余命”は延伸~余命との差は短縮傾向」
- 清水勘「どの国よりも健康でありたい日本~引退年齢と健康寿命の国際比較~」
村松 容子