残業代に関する法律上のルール

「賃金を支払う」という当たり前のルールも、法律上は労働基準法24条に定めがあります。法定の労働時間(1日8時間、週40時間)も労働基準法32条に定めがあります。

いわゆる残業代というのは、労働基準法上は割増賃金と規定されており、労働基準法36条によって、所定の手続を経て行政官庁に届け出ることで、法定の労働時間を超える労働をさせることができるようになり(この条項にちなんで三六協定と言われます。)、その場合の割増率も労働基準法37条に規定されています。

残業代を支払っていないと、その不払いに対しては、年3%の遅延損害金(※2020年4月1日施行の民法改正により、商事法定利率が廃止され、法定利率が3年ごとの変動制とされました。)が加算されるだけではなく、退職した元従業員からの請求の場合、退職日からは年14.6%の遅延損害金が加算されることになります(賃金確保等に関する法律6条1項)。

また、訴訟提起された場合、悪質な事案では、裁判所が付加金として未払額と同一額の支払いを判決で命じる可能性もあります(労働基準法114条)。

労働基準法には、実は、残業代の不払いに関する刑事罰もあります。
残業代の不払いによる刑事罰としては、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金があります(労働基準法119条1号)。