株式会社ピエトロは、一般流通商品16点の製品価格を、2022年4月1日出荷分から改定することを発表しました(2022年1月17日公表)。世界的規模でバイオ燃料需要が増大している影響もあり、植物油全般で価格の高騰が続いていることが主な要因のようです。
この他にも、小麦や食品などの値上げが相次いでおり、私たちの生活にダイレクトに響いてくるでしょう。
特に年金生活になれば、家計のやりくりに頭を悩ませるが増えるかもしれません。多くの方にとって、60代は定年退職を迎える人生の転換期です。セカンドライフに舵を切る60代。実際に60代の方はどれくらいの貯蓄を備えているのでしょうか。
現状を参考にして、定年後の生活を考えるきっかけとしてみましょう。
60代(二人以上世帯)の貯蓄事情
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」では、年代別の貯蓄額を知ることができます。平均値と中央値、さらには分布の様子をまとめてみました。
60代世帯の金融資産保有額
(金融資産を保有していない世帯含む)
- 平均値:1745万円
- 中央値:875万円
平均値と中央値がこれほど乖離しているのには、「平均値」の求め方に原因があります。平均値はすべての数を足して対象者数で割るため、少数でも富裕層がいるとひっぱられる傾向にあるのです。
それに対し、中央値はデータを一つずつまとめた時に中央に来る値をいいます。そのため貯蓄額の実態を知るには、中央値を参考にするといいでしょう。
また分布図をみてもわかるとおり、貯蓄がある人とない人の差が顕著に出ています。「3000万円以上」の世帯が19.6%なのに対し、「金融資産非保有(貯蓄なし)」は18.3%。まさに二極化のようすとなっています。