今年の目標に節約や貯蓄を掲げる人も多いでしょう。特にひとりで生きていくおひとりさまは、老後も自分1人だからこそ早いうちから備えておきたいですね。

国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集 2021年版」によると、2015年には50歳時のおひとりさまの男性で未婚の方は23.37%、離別の方は6.26%、死別の方は0.57%。一方で、おひとりさまの女性は未婚の方で14.06%、離別の方で10.18%、死別の方で1.88%でした。「おひとりさま」といってもさまざまな方がいます。

今回は40〜50代のおひとりさまに視点を当てて、その貯蓄額の相場をみていきましょう。

「40代おひとりさま」の貯蓄の中央値は40万円

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和2年調査結果」を参考に、まずは40代の貯蓄を確認します。

  • 平均:666万円
  • 中央値:40万円

上記を見ると、40代のおひとりさまで最も多いのは「金融資産非保有」で35.5%。次に「100万円未満」(15.2%)、「500~700万円未満」(6.4%)、「100~200万円未満」(5.9%)、「3000万円以上」(5.7%)です(※無回答を除く)。

金融資産ゼロの方が最も多い一方で、およそ1割の方は1500万円以上の貯蓄があります。

このようすは平均と中央値の違いにもあらわれています。一部の大きな数字に引っ張られやすい平均は666万円ですが、より実態に近い中央値は40万円。その差は600万円以上あり、おひとりさまといってもその貯蓄事情はさまざまなことが分かりました。