65歳以上おひとりさまの1カ月の収支は？

総務省統計局の「家計調査年報（家計収支編）2020年（令和2年）」より、65歳以上・無職の単身世帯の一カ月の収支を確認しましょう。

65歳以上・無職「単身世帯」の1カ月の収支

実収入：13万6964円
支出合計：14万4687円
【内訳】

  • 非消費支出計（税金や社会保険料）：1万1541円
  • 消費支出：13万3146円

赤字分：7723円

収入は13万6964円、一方で支出は14万4687円です。月に7723円の赤字となるので、貯蓄から取り崩す必要があります。老後を25年間と仮定すると、生活費の不足金額は約232万円です。

ただし、上記は一般的な金額です。たとえば老後の収入は主に年金となりますが、年金の受給額の平均は男女でも差があります。

厚生労働省の「令和2年度　厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金の月額平均は5万6252円。国民年金は基本的に20歳以上60歳未満の方が加入するので、そこまで男女差が見られません。

一方で、厚生年金の月額平均は14万4366円ですが、男性は16万4742円、女性は10万3808円です。厚生年金は加入月数や収入に応じて受給額が異なるため、男女でも差が出やすくなります。

国民年金のみの方や厚生年金でも女性の場合は、月の赤字額も大きくなります。それだけ老後資金の準備も必要でしょう。

また、上記の支出は住宅費が1万円台です。賃貸にお住まいの方で家賃が必要な場合は、その分も上乗せが必要になりますね。ほかにも老後の旅行や介護費用などを考えると、準備すべき老後資金はさらに上がります。