成人の日前後は、晴れ着姿の新成人を見る機会が多かったですね。ハタチの頃は、将来に夢を膨らませていた方も多いでしょう。

30~40代の方も、まだまだ夢や目標をたくさん抱えられていると思います。その中でも「お金」に関する目標は、いつまで経っても追い続けるものです。

今回は30~40代の貯蓄額に注目し、その実態を深掘りします。他人のお財布事情を眺めても貯蓄は増えませんが、傾向を見ると貯蓄のヒントが得られるものです。さっそく見ていきましょう。

【※参考記事】元信金職員がみたお金が貯まる人の特徴

30代世帯の「貯蓄額のようす」

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」を参考にして、貯蓄額のようすを見てみます。わかりやすいように、「二人以上世帯」 と「単身世帯」 でまとめました。

二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有しない世帯を含む)

  • 平均:591万円
  • 中央値:400万円
  • 貯蓄ゼロ率:8.2%

 

30代「二人以上世帯」の貯蓄事情

単身世帯の金融資産保有額(金融資産を保有しない世帯を含む)

  • 平均:327万円
  • 中央値:70万円
  • 貯蓄ゼロ率:31.1%

    30代「単身世帯」の貯蓄事情

こうして眺めると、二人以上世帯の方が堅実な貯蓄をしている様子がうかがえます。共働きでそもそもの手取り収入が高いことや、子どもの教育費を意識して貯蓄していることなどが考えられますね。

ちなみに貯蓄額などを見る場合、一部の富裕層に引っ張られやすい「平均値」よりも、「中央値」の方が実態を表していると言われます。

単身世帯の中央値が70万円というのは、少し心もとない数字に思えます。さらに貯蓄ゼロの割合は31.1%。二人以上世帯は8.2%にとどまるので、このあたりの差も注目ポイントです。