雇用やエネルギー EVの課題
EVに関しては下記の問題も指摘されています。
自動車業界のサプライチェーン変更による雇用の問題
現在の自動車の部品は多く、自動車業界では550万人が働いていると言われています。
EVになると部品点数が減り、労働者が働ける場が減り雇用に影響すると言われています。
EV製造、走行のために使用するクリーンな電気調達の問題
EVは単体で見るとエコなのですが、数千万台規模がEVになった場合、製造過程や走行過程で大量の電力が必要になります。日本は石炭による火力発電の割合が30%強と最も多く、他の発電方法に比べてより多くの二酸化炭素を排出します。このため、現在の電源構成では必要な電力を作る時に二酸化炭素がより多く発生する可能性も指摘されています。
このような問題は企業だけで解決できず、国として対策する必要がありそうです。前述のグリーン成長戦略では再生可能エネルギーを成長分野としていますので、新たな電力源を増やしつつ、新たな雇用を生む方向に進むかもしれません。
参考資料
- COP26 DECLARATION ON ACCELERATING THE TRANSITION TO 100% ZERO EMISSION CARS AND VANS(COP26資料)
- ZERO EMISSION VEHICLES TRANSITION COUNCIL: 2022 ACTION PLAN(COP26資料)
- 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定しました(経済産業省)
- 「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」
- ゼロエミッション・ビークルの普及に向けて(東京都環境局)
- 2050年二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取組等(環境省)
- 第二百四回国会における菅内閣総理大臣施政方針演説(首相官邸)
- 日産自動車、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表(日産自動車)
- 社長就任会見 代表取締役社長 三部 敏宏スピーチ概要(ホンダ)
- バッテリーEV戦略に関する説明会(トヨタ自動車)
- Mercedes-Benz Strategy Update: electric drive(Mercedes-Benz)
- NEW AUTO: Volkswagen Group set to unleash value in battery-electric autonomous mobility world(Volkswagen)
- BMW GROUP NEWS Top(BMW)
- 二次エネルギーの動向(経済産業省 資源エネルギー庁)
岸本 範久