2021年11月にCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開かれました。この中で「販売する新車を全てゼロエミッション・ビークルにしていく」という共同声明があったことをご存じでしょうか。今回は日本におけるゼロエミッション・ビークルの状況を紹介します。
COP26で示す決意。ゼロエミッション・ビークルとは
COP26では、2035年までに主要市場で、2040年までに全世界で新車販売をゼロエミッション・ビークルにしていくという声明を出しました。署名したのは議長国の英国など38カ国、フォード、ゼネラル・モータース、メルセデス・ベンツなどの自動車メーカー11社です。
ゼロエミッション・ビークルとは、二酸化炭素等の人体や環境に有害なガスを排出しない自動車です。この声明では、蓄電池でモーターを動かして走行するバッテリー電気自動車(EV)、水素と酸素の化学反応による発電で走行する燃料電池自動車(FCV)を想定しているようです。
つまり、この声明は「二酸化炭素を排出しない自動車だけを販売する時期の目標」と理解してください。ちなみに、日本や日本の自動車メーカーはこの声明に署名していません。署名していない国や企業はゼロエミッション・ビークルに消極的ということでしょうか。