子育て世帯への臨時特別給付金「10万円給付」が、給付方法などをめぐり話題となっていますね。

ひとりの子どもが社会人になるまでに必要となるお金には、もちろん個人差・世帯差があるでしょう。少子化時代が叫ばれて久しいこんにちですが、子育てに対する金銭的ハードルは、感情論だけでは語れません。

少子化と表裏一体ともいえるのが「高齢化」。日本の年金制度は、いまの年金受給者の給付を、現役世代が負担するしくみ(賦課方式)です。

「年金を負担する若い世代が減る一方、シニアの受給者は増える」となれば、現役世代が気になるのは将来の受給額でしょう(※編集部注)。

実際に受け取れる年金額は、年金のタイプや世帯構成により大きな差があります。今回は、受給パターン別・世帯別の年金比較を徹底検証していきます。

【※参考記事】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合は?

厚生年金と基礎年金「標準的な受給額は、どのくらい?」

厚生労働省年金局の「令和元年度 厚生年金・国民年金事業年報」から、現在の年金受給額事情を確認します。まずは、自営業、フリーランス、専業主婦(夫)の方などが受け取る国民年金から。

【国民年金(基礎年金)】平均年金月額

全体平均:5万5946円

  • 男性平均:5万8866円
  • 女性平均:5万3699円

国民年金(基礎年金)の受給額事情

男女ともに平均額は5万円台

次に、会社員などが受け取る厚生年金の平均受給額を見ていきます。

【厚生年金保険(第1号)】平均年金月額

※厚生年金の受給額には基礎年金(国民年金)が含まれています。

全体平均:14万4268円

  • 男子平均:16万4770円
  • 女子平均:10万3159円

厚生年金保険(第1号)の受給額事情

平均額の男女差は約6万円!

国民年金は性別による差はほとんどありませんが、全体的に受給額が少ないですね。一方、厚生年金は性別による差が大きいことがわかります。

厚生年金は現役時代に納めた保険料が、年金加入期間とともに受取額に反映されます。よって、男女差・個人差が大きくなるのです。