控除額が大幅に変わるのは2022年以降?

80万円といっても決して少なくない金額ですが、実は、2022年度からはさらに住宅ローン控除による節税効果が損なわれる可能性があります。

2022年税制改正で最大控除額が見直される見通し

2022年度も住宅ローン控除の制度自体は継続の見込みですが、控除額の上限に関する規定が変わる可能性が浮上しています。

現行制度の年間最大控除額は「住宅ローン年末残高の1%」です。しかし近年では1%を下回る借入金利で住宅ローンを借り入れている人が多く、実際に支払った金利以上の控除が受けられる、いわゆる「逆ざや」現象が起きています。

住宅ローンを組んだほうが得をするといっても過言ではないこの状況を改善すべく、2021年度税制改正大綱には「控除額や控除率のあり方を2022年度税制改正で見直す」としっかり明記されています。
節税効果が半減以下となる可能性も

2022年度税制改正により、最大控除額が「実際に負担した金利」となるとすれば、0.4%を下回る金利の住宅ローンが出てきている昨今では、住宅ローン控除による節税効果が半減以下となる可能性もあります。

つまり、2021年12月以降にマイホームを購入した場合、控除額の減少幅は最大80万円ですが、2022年度からは数百万円の減少となるおそれもあるのです。