老齢年金「会社員の厚生年金なら」受給額はどのくらい?

会社員や公務員など、厚生年金に加入していた人は、原則65歳から、「老齢基礎年金」に加えて「老齢厚生年金」を受け取ります。今回はこのうちの、民間企業で働く会社員が受け取る厚生年金保険(第1号)の年金月額を眺めていきます。

厚生年金保険(第1号)の平均年金月額

  • 全体…14万4268円
  • 男性…16万4770円、女性…10万3159円

(※)厚生年金の平均年金月額には基礎年金月額が含まれます。

厚生年金についても、受給額分布をグラフで確認していきます。

厚生年金保険(第1号)【男女別】年金受給額分布

会社員が受け取る「厚生年金保険(第1号)」の受給額事情

1万円未満から30万円以上まで、かなり幅広い範囲に分布しています。

厚生年金保険(第1号)【男性】 年金月額階級別老齢年金受給権者数

~5万円未満…15万977人、5万円以上~10万円未満…97万6724人
10万円以上~15万円未満…261万3866人、15万円以上~20万円未満…436万9884人
20万円以上~25万円未満…224万9128人、25万円以上~30万円未満…28万8776人
30万円以上…1万7626人

厚生年金保険(第1号)【女性】 年金月額階級別老齢年金受給権者数

~5万円未満…31万5100人、5万円以上~10万円未満…234万1321人
10万円以上~15万円未満…218万2510人、15万円以上~20万円未満…41万2963人
20万円以上~25万円未満…6万3539人、25万円以上~30万円未満…4166人
30万円以上…379人

厚生年金の受給額の分布は、5万円未満から30万円以上までの広い範囲に分布していますね。男女の平均額を比べると、女性のほうが6万円ほど低いです。

厚生年金の場合、現役時代に収入に応じた保険料を納め、それが加入期間とともに老後の受給額を左右します。女性はライフワークバランスを意識し、出産や育児などで離職したり働き方を変えたりする人が男性よりも多いです。こうした背景が、この男女差のうらにあると考えてよいでしょう。