50代世帯の「借入事情」住宅ローン残高は?

さきほどまでは50代の金融資産額、すなわちプラスの資産について深掘りしてきました。次に、マイナスの資産、つまり「借入額」にフォーカスします。引き続き同資料から、「借入金がある世帯」の割合とその金額を、世代ごとに見ていきましょう。

※借入金額は「借入金有無の回答があった世帯」、住宅ローン残高は「借入金額の回答があった世帯」の平均と中央値です。

全世代「借入金がある:42.9%」

借入金額:平均671万円:中央値0万円
※うち住宅ローン残高・・・平均1480万円:中央値1200万円

20歳代「借入金がある:40.0%」

借入金額:平均191万円:中央値0万円
※うち住宅ローン残高・・・平均211万円:中央値0万円

30歳代「借入金がある:62.3%」

借入金額:平均1460万円:中央値900万円
※うち住宅ローン残高・・・平均2326万円:中央値2400万円

40歳代「借入金がある:64.5%」

借入金額:平均1325万円:中央値750万円
※うち住宅ローン残高・・・平均1746万円:中央値1687万円

50歳代「借入金がある:56.1%」

借入金額:平均729万円:中央値120万円
※うち住宅ローン残高・・・平均1242万円:中央値1000万円

60歳代「借入金がある:31.2%」

借入金額:平均205万円:中央値0万円
※うち住宅ローン残高・・・平均619万円:中央値500万円

70歳以上「借入金がある:17.3%」

借入金額:平均187万円:中央値0万円
※うち住宅ローン残高・・・平均909万円:中央値440万円

50代世帯の56.1%が「借入金がある」と回答しています。

すべての世代で、借入金の大部分を住宅ローンが占める家庭が多いことが考えられます。そのローン残高は30代でぐんと上がり、その後は年齢が上がるごとに下がっていきます。

結婚や出産といったライフイベントをきっかけにマイホームを購入し、その後コツコツとローンを返済している世帯が多いことが垣間見えるといえそうです。

なお、50歳代の住宅ローンの残高は平均1242万円、中央値1000万円ですが、60歳代では平均619万円、中央値500万円まで下がります。

リタイヤ前後に住宅ローンを完済している世帯が多いことも推測できる結果でした。定年退職金の一部で返済する世帯も一定数あるでしょう。